釜ヶ崎総合年表−2000年代
2000(平成12)年
- 第30回「日刊えっとう」縮刷版(30-第1PDF/30-第2PDF)
- 1999.12.25〜2000.1.11 第30回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会
- 施設退所について敷金支給開始
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- ▲大阪自彊館 退所理由のうち「希望・自主」の内訳推移。
- 4月1日 介護保険制度スタート/野宿生活者巡回相談事業開始(大阪市生活保護施設連盟受託)/自立支援センター設置(大淀・西成・淀川)
- 1月1日 大阪自彊館「自彊館だより」第18号 ボランティア活動特集
- 湖西地区「たんぽぽの会」=平成11年5月8日の発会式には29名参加を得る。行事や平和堂の買い物介助にと活動。会員の方にはボランティア講座を設け、施設の持つ機能や資源を提供できるようにしています。一番の課題は会員数の確保。人口1万人の町で多方面に活躍されている会員さんは、活動のあい間をぬって「たんぽぽの会」に駆けつけてくださっています。
- メゾンリベルテ「コスモスの会」=平成8年10月に結成。現在87名の方がそれぞれの特技を生かして、自発的に楽しく活動されています。毎月1回の定例会で、施設側のボランティア参加要請をお聞きしたうえで、コスモスの会のメンバーと打ち合わせ。グループ別(喫茶・園芸・手芸・買い物・外出介助等)活動。6月のリベルテ祭りにはバザー開催。活動報告誌の発行。
- 大阪自彊館喫茶コーナー(本館)=毎月第4土曜日。平成11年四月頃から大阪自彊館で活躍していたボランティアが始めたものですが、7月に西成区社会福祉協議会(西成区ボランティアビューロー)と大阪自彊館などが共催した“喫茶ボランティアスクール”を契機として本格的に取り組まれるようになりました。
- 今宮寮=今宮寮に来館するボランティアは、大阪市の特別事業で活躍する有償ボランティアと呼ばれる人たちや裁縫ボランティア、以前に今宮寮で実習を受けた学生さんたちが中心です。入居者は外出の介護を受けるほか、さまざまなボランタリーな介護を受けています。
- 三徳寮=月2回、喫茶ボランティアを実施。学生が準備やウエイトレス、時には話し相手になりつつ、入居者の皆さんへコーヒーなどを提供しています。人間関係が施設内中心になりがちな入居者も、学生との出会いを楽しみにしている様子です。
- 愛隣寮=愛隣寮から社会復帰された方々がボランティアで施設周辺の清掃や、近く社会復帰される予定の入居者へ食事・洗濯・買い物などの生活アドバイスを行っています。
- 2月24日 大阪自彊館 <創立からの宿泊延人員2,000万人到達>
- 2月28日 衆議院予算委員会第四分科会議事録 2号
- ホームレス対策
- 4月 あいりん臨時夜間緊急避難所開設(今宮)
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- ▲三角公園石舞台から夜間宿所を臨む。 ▲ワンフロアー100人。一棟200人。3棟。
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- ▲南海電車天王寺線跡地だから敷地は細長い。左シャワー、右宿舎棟。▲シャワー室。勿論、お湯が出ます。
- 市の南職安テントは閉鎖、反失連の三徳横大テントは継続。医療センター前の「フトン敷き(20〜60人)も。
- 4月 大阪自彊館 介護保険制度による指定を受ける
- 指定介護老人福祉施設「ジュネス」、短期入所生活介護・通所介護・訪問介護「淡路福祉サービスステーション」、居宅介護支援事業/「淡路ケアプランセンター」
- 4月 大阪自彊館 老人デイサービス事業を「橡生の里」で開設
- (介護保険制度とは別)
- 5月 太子福祉館
- 5月8日 大阪自彊館 滋賀県湖西地区 ボランティアグループ「たんぽぽの会」発足
- 6月7日 大阪城テント村 ただいま569張り(毎日新聞夕刊)
- 大阪市東部方面公園事務所によると、テントはバブル崩壊後の90年代前半から目立ち始め、96年10月=46張り、98年6月=233張り、00年4月569張りと激増している。特にJR環状線寄りの同公園東側に集中している。
6月 厚生省「ホームレス自立支援事業実施要綱」
- 6月 簡宿転業アパート「アプリシエート」開業
- 6月 簡宿理事会、国勢調査協力依頼に対し「国勢調査では住居と見なしている。しかし民生局では簡宿は住居ではないと言われている、住居として認めないのであれば国勢調査も協力できない。」との見解を示す。(簡宿組合40年の歩み)
- 7月22日 小林さんは天王寺区内商店街アーケード下でダンボールハウスの中で寝ていたが、若者4人が、段ボールの囲いにいきなり自転車で突っ込み、小林さんを引きずり出して、顔や背中を殴るなどの暴行を加えた。救急車で運ばれたが死亡、腹部内出血による出血性ショック死であった。
- 7月27日 大阪市、野宿者がテント(約420)生活する長居公園内に仮設の一時避難所を建設し、テントを撤去する計画を明らかにする。(毎日新聞)
- 8月25日 太田知事、午前8時頃から1時間半、センター、夜間宿所などを視察
- 9月 府も国の緊急地域雇用特別交付金を活用。高齢者就労の拡大
- 9月 夜間宿所での結核検診(レントゲン検診・年1回開始)
- 10月1日 大阪自彊館 4事業部制に組織変更
- 第1事業部=更生施設「自彊寮」、救護施設「白雲寮」・「甲子寮」、身体障害者療護施設「今宮寮」
- 第2事業部=三徳寮・愛隣寮・生活ケアセンター・自立支援センター西成・大阪自彊館あいりん相談室
- 第3事業部=さわやか荘・橡生の里(デイサービスセンターを併設)・角川ヴィラ
- 第4事業部=ジュネス・エフォール・ベラミ
- 10月 自立支援センター開所(おおよど)
- 11月 自立支援センター西成開所
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- ▲居室2段ベッド ▲浴室
- 平成12年12月31日現在状況。利用者人員=56人(うち在籍入院3人)。平均年齢=54歳(最高年齢者66歳、最年少者35歳)。入所前野宿生活地=あいりん地域22人、西成区14人、浪速区13人、天王寺区3人、阿倍野区2人、東住吉区2人。就労状況=職業相談員あっせん1人、利用者の自助努力による2人、入所前から従事2人。12月18日から、大阪府常用雇用促進事業の訓練作業として除草や清掃の提供。(大阪自彊館だより・第19号・平成13年1月25日)
- 11月6日 大阪自彊館 大阪市から「自立支援センター西成」(隣保事業)の事業を受託開設
- 11月 長居公園シェルター建設反対運動
- 11月 日英シンポジウム 〜すべての人が尊厳をもって共に暮らせるまちづくりをめざして〜開催
- 11月7日 生活保護と「健全な労働市場」の関係論議
- 「退院後即保護廃止」について、居宅保護に移行させて、安定した収入の確保が確認された後に廃止手続きをするのが本筋ではないか、との問いかけに対し、「退院が可能となり、そして居宅への生活移行も可能であると、そういう力を回復されている方につきましては、まだ数は少ないですが敷金を支給し、居宅保護への移行も行っている事例もあるところ、−しかしながら、何らかの御本人の理由等々の中で、療養途中で自己退院をされる方や、また医師の御努力によりまして治療の結果等々から病状が十分に軽快し、その上で退院となった場合、就労に戻られるときや働ける状況のときなど、保護は廃止となるところ」と答え、それが正当な理由として日雇労働市場が成り立っていることがあげられています。
- 「就労できる身体状況があり、そしてそこに求人、求職あっせんをしておる公的な労働センターがあり、そこに健全な労働市場があるわけでございます。そしてまた、そこでの提供されております仕事の種類、非常に多種多様にわたっているところでありまして、そういう状況を十分御活用いただける中でその生活が成り立つ、そういうふうに考えるところでございます。
- まさにこれは、あいりん地域における地域としての特性、そして日雇い労働に従事されてこられた方々の日々の生活の手法といいますんでしょうか、そういうような関係の中からも十分期待でき、そして御活用願いたいところでございます。」【
(平成12年)12月定例会常任委員会(民生保健)-11月07日】
- 11月15日 衆議院労働委員会 2号
- アブレ手当 不正受給
- 12月1日 「大阪自彊館あいりん相談室」を三徳寮敷地内に開設
- 初日の来談者は2人。−その後も日に数人が訪れるくらいでしたので、相談業務と平行しながらソフト面の整備を−進めることができました。/「人権だより」や「NPO釜ヶ崎・現場通信」に紹介された12月中旬ごろから、相談者が増え始め、1日の来談者が10人を超える日もあって、12月中に延べ73人が訪れました。(大阪自彊館だより・第19号・平成13年1月25日)
- 12月16日 国勢調査速報値(野宿者分)発表
- 大阪市は今回国勢調査では、区役所職員延べ約600人で特別調査班を作り、市内24区で9月23日から10月9日までの早朝から深夜にかけて面接し、終了者には調査済みも渡した。大阪市内は6,413人。5年前の4倍(前回は西成区など市内9区のみで調査)(朝日新聞)
- 12月27日 天下茶屋のアパート昼火事 1人死亡、9人ケガ
- 地元社協、町会などからの要請を受け、大阪自彊館が被災者全員が新居に移った1月12日まで、宿泊所(今宮福祉交流センター)と食事を提供。(大阪自彊館だより・第19号)
- 12月 市民討論会「野宿者問題と公園」
- 12月 長居仮設一時避難所(シェルター)開所
- 12月 自立支援センターよどがわ開所
- 12月 西成仮設一時避難所(シェルター)開所
- 大阪市越年対策
- 越年対策=12年12月29日〜13年1月9日(11泊12日)、2,356人収容(延べ23,044人、巡回相談分1,543人を含む)、収容施設(大阪自彊館12/29午前0時現在118人・南港2,217人)、
2001(平成13)年
- 9月11日 NY世界貿易センタービルに旅客機が激突
- 2月 長居公園テント撤去
- 4月−6月 大阪府下野宿生活者聞き取り調査
- 4月1日 大阪自彊館 吉村 靫生 会長就任、吉村 和生 理事長就任
- 4月12日 参議院厚生労働委員会議事録 9号
- 釜ヶ崎 緊急雇用創出基金交付金
- 6月 民主党から「ホームレスの自立の支援策等に関する臨時措置法案」
- 6月 大阪市まちづくり活動支援制度」の規定による推進団体としての認定を受けて、「萩之茶屋駅周辺まちづくり研究会」が発足。
- 萩之茶屋駅周辺のごみ問題や生活環境の悪化等の課題に対し、子ども達がすくすくと健やかに育まれ、お年寄りや住民が安全で明るく暮らせるようなまちづくりを目指し、自らがお互いに協力して将来の私たちのまちのあり方や基盤施設などのあり方などを検討し、まちづくり構想を策定することを目的としている。
あいりん臨時夜間緊急避難所に関する地元説明会(平成12年1月)を契機として、地域住民の有志が相寄り地域の清掃活動・環境美化活動をおこなってきた。
- 大阪市越年対策
- 越年対策=13年12月29日〜14年1月7日(9泊10日)、2,394人収容(延べ19,723人、巡回相談分1,065人を含む)、収容施設(大阪自彊館12/29午前0時現在182人・南港2,256人・みなと寮12/29午前0時現在22人)、
2002(平成14)年
- 1月25日 東村山市の路上生活者が中学2年生の男子3人に暴行され死亡
- 1月31日 大阪自彊館だより 第22号
- 吉村和生理事長年頭の辞「大阪自彊館の本館地区は都市における保護施設の典型といってよいほど狭い用地にある建物で、やむを得ないところですが、利用者の居住環境を改善するため、できる限りの努力を続けてまいりました。/昨年は白雲寮の12人の大部屋を6人室に改修、新年は引き続き小部屋化を進め、2段ベッドを減らしています。三徳寮の防災、生活ケアセンター増設工事は3月に完了します。」
- 「あいりん相談室」開設1年「1年間の相談概況は、−相談者延べ人数1,838人(実人数763人、90%は4回までの相談で終結)。相談者の年齢構成、50〜60代が全体の約70%を占め、40代が約15%。1年間に発行した「紹介書」数142通。その結果は、施設入所46件、居宅保護30件、入院・通院14件、その他9件。「紹介書」を発行せずに資源につないだケース(電話による連絡・調整、施策や制度に関する情報提供や助言等)の結果を含めると、この数字をかなり上回るだろうと思います。/1年間を振り返ってつくづく思うのは、「相談室」のみで解決できる問題は、ほとんどないということです。相談者自身の自助努力に加えて何らかの資源の協力なくしては、相談者のニーズは充足されません。釜ヶ崎労働者、ホームレスの人権擁護のために尽力しているあらゆる機関・団体・資源と、それぞれの立場の違いを超えて、連携していくことの大切さを改めて感じています(室長田中真一)」
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- 3月 アパートでの生活保護を求めた「佐藤訴訟」で原告勝訴
- 4月 「三徳生活ケアセンター」を224床に増床
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- 生活ケアセンターは、1990年8月、救護施設「三徳寮」内に、定員20名で開設され、確認されているところでは、1998年7月に46人→80人へ拡大、1999年6月には、170床へと拡大(こども教室部分を改装)、2002年4月以降224床で運営(老人憩いの家と集会室が移転)。
- 4月 大阪自彊館 「今宮地域給食サービス」を今宮高齢者食事サービス委員会に引継ぎ地域ボランティアとネットワーク委員会でサービス開始(弁当作りは継続)
- 5月 ホームレスの自立支援等に関する特別措置法案 与党案
- 5〜11月 “日本型CAN*の設立”を目指して、「ソーシャルインクルージョン」の理念による住民主導のまちづくりに関する調査研究会」が開かれた。
- 6月4日〜7月5日 釜ヶ崎反失業連絡会 野営闘争
- (設営・撤去日を含む)、大阪城公園の大阪府庁前で「釜ヶ崎就労・生活保障制度実現をめざす連絡会」(釜ヶ崎反失業連絡会)によって野営闘争
- 6月21日 府庁前大阪城公園で開催された「野宿者自立支援法の早期成立を目指す決起集会」で激励する大阪自彊館吉村会長(当時77歳)
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- 6月25日 大阪自彊館 創立90周年を迎える
- 7月17日 衆議院厚生労働委員会議事録 25号
- ホームレス自立支援特別措置法案
- 7月31日 ホームレス自立支援法等に関する特別措置法施行
- 9月29日 釜ヶ崎反失業連絡会による野営闘争が大阪城公園の大阪府庁前で再開
- 11月27日 大阪城公園に「大阪城仮設一時避難所」が開設
- 大阪市越年対策
- 越年対策=14年12月29日〜15年1月7日(9泊10日)、2,197人収容(延べ17,823人、巡回相談分672人を含む)、収容施設(大阪自彊館12/29午前0時現在41人・南港2,106人・みなと寮12/29午前0時現在18人)、
- 「今年度は結核検診を年末30日に行いましたが、レントゲン撮影などにより、36人の方が要入院でした。大阪市健康福祉局予防課の話では、前年度は正月4日の検診で17〜19人の要入院があったそうです。感染予防の見地から、今年度は年内に検診を繰り上げました。(大阪自彊館だより・第25号・平成15年1月30日)。
- この年、ホテル中央グループ、2000年に立ち上げた日本語ウェブサイトを多言語化(英語・中国語・韓国語)(簡宿組合50年史)
2003(平成15)年
- ビックイシュー日本版創刊
- 反失連、中之島公園で野営行動
- 平成15年反失連、中之島公園で野営行動。2002年9月28日より開始した野営闘争も、1月25日で120日目を迎え、丸4ヶ月が経過した。大阪府庁前で野営テントを張ったまま年を越したが、大阪市へ転戦、1月2〜3日、市役所前の中之島公園にテント設営して、約230名が野営を継続
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- ▲中之島のテント、左奥市庁舎・公会堂。 ▲現地炊き出し小屋。
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- 8月9日午前6時半、台風10号の影響で、中之島公園内の反失連の野営テント地一帯が冠水してしまいました。
- そもそも中之島公園の野営地は、土佐堀川の河川敷内。高水時には冠水することが想定されている場所です。風雨の影響があらかじめ予測されたため、前日(8日)の晩は北浜駅の地下を開放してもらい、仲間たちは一夜を過ごしました。
- あくる日(9日)の朝、6時過ぎの満潮に高潮が重なり、閉ざしていた水門を開放したため、6時半頃、野営テント地一帯に河川水が浸入、みるみるうちに腰〜胸の高さまで冠水してしまいました。この台風で、大阪で唯一冠水した場所がこの中之島だったそうです。
- テントで寝泊りしていた200人を超える仲間たちは、一部は市内の仮設一時避難所で受け入れてもらいましたが、それ以外の多くの人は中之島周辺で野宿しました。 水は時間が経つにつれてだんだん引いていき、次の日の晩には完全に引きました。11日には大阪市健康福祉局によりテント内の一斉消毒が行われました。 (NPO釜ヶ崎・会報20号)。
- 1月 ホームレスの実態に関する全国調査が、1月から2月にかけて実施
- 把握人数全国で25,296人(大阪府下7,752人)大阪市内6,603人
- 1月23日 衆議院予算委員会議事録 3号
- 経済再生とホームレス
- 4月 大阪自彊館 障害福祉サービス事業「今宮寮」(短期入所)開設
- 5月19日 衆議院決算行政監視委員会第一分科会議事録 1号
- あいりん 防犯 薬物
- 7月31日 ホームレスに対する生活保護の適用について(厚生労働省社会・援護保護課長通知)
- 本日、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法−第8条の規定に基づき、別添のとおり、厚生労働省・国土交通省告示第1号をもって「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」(以下「基本方針」という。)が定められた。
- 基本方針では、ホームレスに対する生活保護法による保護の実施に関する事項についても定められているところであるが、今般、下記のとおり、ホームレスに対する生活保護の適用に関する具体的な取扱いを定めたので、了知の上、生活保護の適正な実施に遺漏なきを期されたい。−
また、「ホームレスに対する生活保護の適用について」平成14年8月日社援保発第0807001号本職通知)は廃止する。
- 1 ホームレスに対する生活保護の適用に関する基本的な考え方
- 生活保護は、資産、能力等を活用しても、最低限度の生活を維持できない者、すなわち、真に生活に困窮する者に対して最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的とした制度であり、ホームレスに対する生活保護の適用に当たっては、居住地がないことや稼働能力があることのみをもって保護の要件に欠けるものでないことに留意し、生活保護を適正に実施する。
- −(4)(1)により、保護開始時において居宅生活が可能と認められた者並びに居宅生活を送ることが可能であるとして、保護施設等を退所した者及び必要な治療を終え医療機関から退院した者については、公営住宅等を活用することにより居宅において保護を行うこと。
- なお、保護開始時において居宅生活が可能と認められた者であって、公営住宅への入居ができず、住宅を確保するため敷金等を必要とする場は、「生活保護法による保護の実施要領について」 (昭和38年4月1日社発第246号厚生省社会局長通知)第6の4の(1)のキにより取り扱うこと。
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- ▲「大阪市西成区の生活保護受給の現状」(大阪市健康福祉局保護課・西成区保健福祉センター実施、調査設計分析:大阪就労福祉居住問題調査研究会2006年3月−60歳以上の高齢生活保護受給者のうち約10%の方に面接して実施)より
- 8月 「東アジアオルタナティブ地理学会」大阪会場参加者50名以上が、ホテル中央・ホテル中央別館に分宿、大阪市内の野宿の実態を視察。宿泊施設は好評であった。(簡宿50年史)
- 9月 中之島にて生活保護申請支援開始
- 9月8日から10月31日まで164人が申請。
- 9月 特別清掃事業で働く輪番労働者約1800人を対象に、集団の健康診断を特別清掃事務所で実施
- この検診は、大阪府立大学の黒田研二教授らの研究グループ「ホームレス健康問題研究会」が厚生労働省の予算で研究として行うものとのタイアップ企画
- 大テントで実施.
- 12月29日 中之島野営地撤収
- 2002年9月29日府庁前野営開始から447日間
- 11月1日 大阪自彊館 今津町に知的障害者福祉法による知的障害者地域生活援助事業
- 知的障害者グループホーム「あしみ」開所。「あしみ」の名称は「葦海(あしみ)の郷いまづ」を参考にして命名。入所定員5名。全室個室。支援費制度に基づき各市町村の支援費決定を受けた人が入所。食費・家賃・共益費の自己負担が必要。利用者は月〜金曜日までは隣町の作業所に通所しながら地域で自立した生活を送っておられ、グループホーム世話人が日常生活の援助を行っている。さわやか荘がバックアップ施設。(大阪自彊館だより・第27号)
- (障害福祉サービス事業)グループホーム「あしみ」開設平成16年4月1日「いきいきセンター」開設・老人居宅介護等事業「今宮介護サービスセンター」(指定居宅サービス事業)・指定居宅介護支援事業「今宮ケアプランセンター」・障害福祉サービス事業「ベラミヘルプセンター」・(身体障害者居宅介護等事業)
- 大阪市越年対策
- 越年対策=15年12月29日〜16年1月7日(9泊10日)、2,388人収容(延べ19,738人、)、収容施設(南港2,356人)、この年から夜間巡回を廃止
- 大阪社会医療センター 外来がん化学療法を「毎週水曜日午後」開始。
宅老所さつきつつじの家開設
大阪市ホームレス自立支援課設置
市更相、居宅保護の敷金支給開始
大阪府ホームレスの自立の支援等に関する実施計画
2004(平成16)年
- 1月12日 鳥インフルエンザ 発生/大阪市野宿生活者の自立の支援等に関する実施計画
- 1月22日 萩之茶屋臨時夜間緊急避難所開設
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- ▲三徳寮東、特掃詰所南に建てられた。左が宿所棟、右はシャワー室。▲間仕切りが設けられ、ワンフロアー42人、2階建て5棟で410人。
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- ▲シャワー室はワンボックスタイプとなり、脱衣室も備わった。▲足腰の弱まった人に配慮し、洋式トイレも。
- 2月17日 野宿生活者の支援者アパートに、多数が住民登録していたことを犯罪と
- 扇町公園・釜パトメンバー逮捕・公園住所で住民登録認められず訴訟へ
- 3月1日 衆議院予算委員会第五分科会議事録 1号
- あいりん 釜ヶ崎 ホームレス 雇用
- 3月7日 大阪自彊館 故 吉村靫生会長を偲ぶ会
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- 平成15年9月8日になくなられた大阪自彊館吉村靫生会長を偲ぶ会が催された。
- 3月31日 衆議院国土交通委員会議事録 8号
- ホームレス 雇用 釜ヶ崎
- 4月1日 大阪自彊館 「いきいきセンター」新事業として開始
- 「いきいきセンター」には、今宮ケアプランセンター・今宮介護サービスセンターがあり、本館南に所在。(大阪自彊館だより・第27号)
- 4月 大阪自彊館「将来計画検討委員会」発足
- 4月22日 参議院厚生労働委員会議事録 13号
- あいりん ホームレス 結核
- 5月17日 衆議院決算行政監視委員会第三分科会議事録 1号
- 釜ヶ崎 ホームレス 緊急雇用創出基金交付金
- 11月12日 衆議院内閣委員会議事録 6号
- 覚醒剤
- 11月16日 参議院厚生労働委員会議事録 5号
- 緊急雇用対策交付金
- 大阪市越年対策
- 越年対策=16年12月29日〜17年1月7日(9泊10日)、2,001人収容(延べ16,270人、)、収容施設(南港1,973人)、
2005(平成17)年
- 2月25日 衆議院予算委員会第五分科会議事録 1号
- あいりん ホームレス 緊急雇用創出交付金
- 3月 簡宿組合大会、「大阪国際ゲストハウス地域創出委員会(OIG)の結成承認(簡宿組合50年史)
- 4月1日 大阪自彊館 大阪市から「野宿生活者巡回相談室」(生計困難者に対する支援相談事業)委託
- 4月 大阪自彊館 「ジュネス」開設
- 5月 釜ヶ崎支援機構 お仕事支援部(職安跡地)
- 5月22日 釜ヶ崎支援機構 大阪市から委託を受け、西成消防署海道出張所跡地を活用「禁酒の館」オープン
- 6月28日 衆議院国土交通委員会議事録 23号
- 建設労働者の雇用の改善等に関する法律改正案2
- 6月29日 衆議院厚生労働委員会議事録 30号
- 建設労働者の雇用の改善等に関する法律改正案
- 10月 国勢調査
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- ▲大阪市健康福祉局が作成した『2007年5月「ホームレス対策・あいりん対策−事業分析報告」』には、「あいりん地域の人口推計」が掲載されており、国勢調査を参考にしたとされています。
2005年国勢調査町丁別集計と照らし合わせると、「萩之茶屋1〜3丁目、山王1・2丁目、太子1・2丁目、花園北1丁目、天下茶屋北1丁目」の合計であることがわかります。
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- ▲国勢調査による人口推移。「あいりん計」=あいりん地区人口。「あいりん女」=あいりん地区女性人口。「あいりん男」=あいりん地区男性人口。(以上左目盛り)/「区女」=西成区女性人口。「区男」=西成区女性人口。「区総計」=西成区人口(以上右目盛り)。
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- ▲西成区人口に占めるあいりん地区人口の割合推移。「あいりん計」=西成区人口に占める割合。「あいりん女」=西成区女性人口に占めるあいりん地区女性人口の占める割合。「あいりん男」=西成区男性人口に占めるあいりん地区男性人口の占める割合。西成区人口の減少傾向の中であいりん地区男性の占める割合が高くなっていることがわかる。
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- ▲一世帯当たり人員の推移。特徴をハッキリさせるために、あいりん地区と西成区からあいりん地区の数字を除いたものとで作成した。「合計」=あいりん地区の一世帯当たり人員。1965年から1970年で単身化が進行したことがわかる。「女性」=あいりん地区一世帯あたり女性人員。あいりん地区内では女性のいない世帯が多いことを示す。「男性」=あいりん地区一世帯あたり男性人員。男性単身世帯が多いことを示す。区は総てあいり地区の数字を除いたもので計算。
- 11月30日 大阪自彊館 更生施設「自彊寮」廃止
- 自彊寮を含めた本館3施設の建物は、40数年を経て老朽化は否めません。建て替えを視野に入れ将来計画検討委員会で自彊寮の廃止が検討され、結果として廃止に向かうようになった。(大阪自彊館だより・第31号)
- 12月 大阪自彊館 地域支援室 開設
- 日本型CANの推進、地域と連携した事業の検討と実施
- 大阪市越年対策
- 越年対策=17年12月29日〜18年1月6日(8泊9日)、1,703人収容(延べ12,913人、)、収容施設(南港1,681人)
- 平成17年福利厚生措置費支給取りやめ
大泉緑地にホームレス自立支援センター開設
大阪野宿生活者(ホームレス)就業支援協議会ができ、大阪ホームレス就業支援センター運営協議会ができ、大阪ホームレス就業支援センターが稼働
2006(平成18)年
- 1月19日 衆議院内閣委員会議事録 7号
- 視察お礼
- 3月31日 「大阪中国帰国者定着センター」(住之江区安立) 閉鎖
- 4月1日 大阪自彊館 「いきいきセンター」に「地域相談室」 開設
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- いきいきセンター(今宮介護サービスセンター・今宮ケアプランセンター)が自彊館本館前に移転。地域相談室も併設。「地域相談室の目指すところは、地域の中にあって種々の要因により、困難な生活状況下にある方々のよろず相談を受け、社会資源のコーディネートを図ったり、場合によれば直接サービスを提供して、日常生活が少しでも円滑になるよう支援することです。(大阪自彊館だより・第32号)
- 4月 大阪自彊館 「橡生の里」特定高齢者対象の「介護予防デイサービス」(特定高齢者)を高島市から委託
- 4月17日 大阪自彊館 今宮小学校安全パトロール 開始
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- 平成18年3月から今宮小学校に申し込み、“こども110番の家”として協力。今宮小学校校下で今宮社会福祉協議会(今宮連合振興町会)が中心になって結成された「今宮地域安全パトロール隊」にも地域の一員として参加。校門での見守り、自転車による校下の巡回に取り組む。(大阪自彊館だより・第32号)。
- 5月26日 衆議院内閣委員会議事録 10号
- 覚醒剤
- 10月19日 大阪自彊館「甲会20周年記念会」開催
- 昭和61年9月7日に「甲子寮を退所し地域で生活する精神障害者が相互に援助し合い、親睦交流を深め、会員の自立生活に潤いを持たせること」を目的に発足。会員数=発足当初19名。平成18年12月現在48名。(大阪自彊館だより・第33号)
- 11月8日 衆議院厚生労働委員会 5号
- 結核問題
- 12月15日 市会で大量住民登録問題取り上げられる。
- 臨時会常任委員会(財政総務)/臨時会常任委員会(民生保健)
- 大阪社会医療センター 呼吸器外来を開始
- 結核の早期発見、早期治療につながる
- 大阪市越年対策
- 越年対策=18年12月29日〜19年1月5日(7泊8日)、1,327人収容(延べ9,157人、)、収容施設(南港1,320人)
- NPO釜ヶ崎支援機構お仕事支援部が無料職業紹介の認可
舞洲アセスメントセンター開設
2007(平成19)年
- 10月1日郵政民営化スタート・日本郵政公社が日本郵政JPに
西成労働福祉センター、技能講習室開設/2,088人住民登録職権消除/市民館まつり開催
- 1月13日 大阪市西成区のあいりん地区の3施設に計3,686人が住民登録している問題で、大阪市は12日、実態調査の上で、居住実態のない人は3月中に住民登録を抹消することを決めた。(サンケイ新聞)
- 3月2日 西成・住民登録/削除前日差し止め/大阪高裁
- 3月29日 住民登録職権削除 2,088人
- 4月 大阪自彊館 今宮社会福祉協議会主催の「今宮さくら観る会」に参加、
- 職員と共にたこ焼き作りに汗を流す吉村和生理事長
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- 大阪市越年対策
- 越年対策=19年12月29日〜19年1月7日(9泊10日)、1,228人収容(延べ10,256人、)、収容施設(南港1,210人)
2008(平成20)年
- 簡宿とアパートの併用について、入り口とフロアーを分けることで認められることになる
- 4月1日 大阪自彊館 「地域相談室」を「今宮地域在宅介護支援センター」として再スタート
- (西成区社会福祉協議会受託事業)
- 6月30日 大阪自彊館「花いっぱいプロジェクト」1周年 大阪自彊館だより・第36号
- 「花いっぱいプロジェクト開始からはや一年が経過しました。太子交差点四隅の花壇や本館・三徳寮・愛隣寮の壁掛け型プランターもすっかり西成の町に溶け込んだ感じがします。これは天候や季節の移り変わりに応じて、施設利用者や通所メンバー有志がこまめに手入れし、元気に花を咲かせることが出来るよう取り組んだ成果だと思います。この4月からは、さらに市立更生相談所・西成市民館にも壁掛け型プランターが設置されました。花の手入れだけではなく、自主的にタバコの吸殻や空き缶等の周辺清掃も行い、微力ながら地域の環境美化に取り組んでいます。」
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- ▲壁掛け型プランター ▲大阪市立更生相談所北面壁に設置された壁掛け型プランター
- (釜ヶ崎支援機構・会報37号より)。
- 7月1日 大阪自彊館 「自立支援センター西成サテライト」 開設(定員8名)
- (サテライト型自立支援センター小規模住戸型事業)
- 簡宿の軒数と転業状態
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- ▲平成19年度末に営業している簡宿数と簡宿から転業してマンションとなった軒数。町丁別分布。(健康福祉局健康推進部生活衛生課環境衛生グループ把握の簡宿登録・転廃業届けから作成)
- 7月31日 「中間見直し」後の「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」官報告示
- 2003(平成15)年の基本方針は廃止。
- 12月26日 厚生労働省 「失業する非正社員と内定取り消し者数」発表
- 2008年10月から2009年3月までに職を失う非正社員は、全国で85,012人。内定を取り消された大学生・高校生は、全国で769人。すくなくとも2,157人が住まいを失い、5万人について、住居の状況が把握できていない・・と。
- 大阪市越年対策
- 越年対策=20年12月29日〜21年1月5日(7泊8日)、1,334人収容(延べ9,498人、)、収容施設(南港1,324人)
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2009(平成21)年
- 定額給付金支給
- 1月10日 派遣村その後−生活保護で対応
- 東京・日比谷公園の「派遣村」を出た元派遣労働者約250人に対し、東京都千代田区や練馬区などは生活保護費の支給を決めた。都や中央区が用意した4施設の入所期限は12日だが、その後は「派遣村」実行委員会が16日まで借り上げた都内2カ所の旅館に移る。
- 千代田区は207人に保護費の支給を決めた。すでにーカ月分の生活費と住宅費として1人あたり10万5千〜13万1千円が支給され、全体の支給額は計2763万7106円。申請から決定まで通常2週間程度かかるが、同区は資産や親族の調査などは後回しにして支給を急いだという。(朝日新聞・大阪)
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- 1月28日 厚生労働省 無認可施設実態調査 全国自治体に依頼
- 社会福祉各法に法的位置づけのない施設・共同住宅に関する実態調査
- 3月18日 厚生労働省 職や住まいを失った方々への支援の徹底について
- 政府では、昨年末以降、職や住まいを失った方々の住居の確保や生計の維持等のための支援に全力で取り組んでいるところであるが、これらの施策を講じてもなお生活に困窮する方は生活保護の開始の申請に至ることが考えられる。
- 4月 あいりん地域の構造把握基礎調査報告書 日本型CAN研究会 刊
- 4月1日 大阪自彊館 「橡生の里」の「介護予防デイサービス」(特定高齢者対象)
- 4月1日 大阪自彊館「今津西からだイキイキ教室」(総合型介護予防事業)として再スタート
- 4月1日 釜ヶ崎夜間学校 復刊 定額給付金の周知活動開始
- 6月〜 萩之茶屋小学校東側の路上屋台の撤去
- 7月 一つの建物で簡宿とアパートの併用が可能となる。併用タイプ稼働開始(簡宿組合50年史)
- 7月11日 新今宮観光インフォメーションセンター(新今宮TIC)本格運営開始(簡宿組合50年史)
- 9月 大阪社会医療センター 外来栄養指導増加
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- 「外来患者の指導件数は平成20年度より増加を続けており、これは平成21年9月より、入院患者が希望する場合、退院後に栄養指導を継続するというシステムを取り入れた結果と考えられる。」(大阪社会医療センター「創立40周年記念誌」)。
- 10月30日 厚生労働省 「緊急雇用対策」における貧困・困窮者支援のための生活保護制度の運用改善について
- 雇用情勢は今年7月に失業率が過去最高に達するなど依然として厳しい状況にあり、求職中の貧困・困窮者への支援は緊急を要しているところ
- 12月17日 大阪府済生会病院による釜ヶ崎検診事業実施(特掃就労者対象)
- 12月25日 厚生労働省 失業等による困窮者支援につき通知
- 各自治体におかれては、引き続き「職や住まいを失った方々への支援の徹底について」(平成21年3月18日社援保発第0318001号保護課長通知)及び「緊急雇用対策における貧困・困窮者支援のための生活保護制度の運用改善について」(平成21年10月30日社援保発1030第4号保護課長通知)の趣旨を再度ご理解いただくとともに、失業等により生活に困窮する方々への支援に当たっては、ハローワーク等の関係行政機関や、ホームレス支援を行うNPO法人等の民間団体と連携の上、下記の事項について留意し、効果的で実効ある生活保護制度の運用に努めていただきますようお願いいたします。
- 大阪市越年対策
- 越年対策=21年12月29日〜22年1月5日(7泊8日)、644人収容(延べ4,353人、)、収容施設(南港637人)