12.3西成/不当逮捕を許すな!(関西救援連絡センター 第10号 71.1)
70年12月30日、西成の労働福祉センターに、500入近くの釜ヶ崎の日雇労働者が職を求めた暴動に対して、大阪府警の機動隊200人と西成警察など700人で狂暴な弾圧を加えた、その中で不当に2名を逮捕した。
救援センターは、71年1月5日に新谷弁護士が接見活動を行なった結果、不当・不法な逮捕の問題点が明らかになった。
それは朝に一度検束して一たん釈放し、夜再び逮捕している点であり、しかも一人は令状逮捕である。これらは、西成警察署が大量に検束してその内から権力の都合のよいものを選ぶという手口であり、今回の2名の労働者は、最近西成の地にきたものであり、住居の定住に不利であり、なおご丁寧なことには西成署の刑事が一たん釈放して五日先まで払いこんであるドヤ賃を帰してもらってくるよう手を尽して改めて逮捕しているのである。
全港湾建設支部西成分会では、この不当逮捕に対し、一方では本人への洗面道具、衣類、食物などの差入れで励ましつつ、西成警察署に本人と面会をさせるよう要求したが、西成署は接見禁止もついていないにもかかわらず、「中の二人が励まされては困る」「だから会わせない」という許し難い対応をなし、彼らの逮捕の不当・不法と取調べのデッチ上げが暴露されるのを恐れて、「担当がいない」などと終始逃げまわった。
救援センターの新谷弁護士と全港湾建設支部西成分会はこの不当な対応を断固として追求し、1月の日昼についに2名の釈放を勝ちとった。
今回の闘いの内容の説明のために全港溺建設支部西成分会(日雇労働者のための組合)から出されているビラを紹介します。
大阪城 No140 全港湾建設支部西成分会
アットオドロク無貴任責任/タライマワシ
36年の騒ぎのあと原因・問題はフクザツでシンコクなので行政はナワバリに取らわれることなく問題解決する。府市行政は西成ケイサッと三者連絡協議会を作りそこで西成ピンハネフクシセンターができることになったが、これは26日の大阪府との団交の様子の一部です。
組合 センターに求人にくる業者で、労働者のための法律を守らないような業者を紹介停止セヨ。センターに来さすな。
府 センターは財団法人で別個の独立した団体です。紹介停止などはセンターが決ることです。
組合 センターは府の税金丸がかえではないか。府の行政の肩がわりをしており、カントク権限があり行政しどうするべきだ。
府 確かに金を出しておりますが、運営はセンター理事がするのです。
組合 センターが過去に法律を守らない業者を紹介停止にしたことがあるか。
府 センターに聞いて下さい。団体交渉をあっせんします。
組合 センターに聞いているのではない。労働行政の責任者の府に聞いてるのだ。
府 知りません。
―ここでざわざわ ふんがいの声あり―
組合 釜ヶ崎の労働行政の責任者が知らないとは無責任すぎるぞ。賃金不払や労災不適用など釜ヶ崎には多発している。それは基準局のやることです、紹介停止はセンターがやることですと逃げるが、原因はすべて労働行政の問題ではないか。もちょっとしゃんとせんか。
府 無言。
組合 西成のセンターは財団法人で立入調査権もなし、行政官庁のような権限は何一つもってない。こういう問題は当然権限を持っている行政が取組まなければならない。権限がなくできるはずがないのにやらせるといっても無理です。大阪府の論理は無茶苦茶ではないか。あなたはセンターをつぶせといっているのですか、どっちなのです?
府 無言で返事なし。