寺子屋時代

今宮町志に見る寺子屋時代

幕末から明治初年
此時代に於て明かなのは
一、葱美須神社境内、今の社務所に中川賢三氏
  (中川氏以前よりあり其氏名不詳)
二、光明寺。勝部宜同氏
 (八畳二間程の所にて読書、習字、珠算を教ふ)
三、憶想寺。紳保咸洞氏
 (咸洞氏の前は神保観了氏、四書、習字、珠算、裁縫を教ふ)
四、海泉寺の向ひの通名油清。
 (今より八九十年前にあつたが明治初年に至りてなくなつた)
五、今の恵美須町四丁目。幸五郎氏
 (能書家で主として習字を教へた)
六、海泉寺西隣なる山口の裁縫屋。
等で、何れも六歳以上の子供二十人前後を集めていた様である。