【 昭和58年2・3月定例会常任委員会(文教経済・通常予算)-03月02日−05号 】
◆酒井七夫委員 シンナー、暴力、いろんな非行化があるわけでございますが、私、2回にわたってこの文教経済委員会に入らしていただいて、いろんな討論の中で聞かしていただいて、ほとんど出尽くしているといっても私は間違いではないと思います。いまさら同じことの繰り返しを聞いても、ほぼ変わらないというのが僕は現実だと思います。
ただ、その中で一つ聞いてまいりたいのは2月の5日の日に横浜での事件がございました。中学生と卒業生と大変な事件がありました。この事件、当然のことながらご承知でしょうか。
◎北村教育委員会事務局指導部首席指導主事 横浜における中学生の集団死傷事件につきましては、新聞等を通じまして承知しているところでございます。
◆酒井七夫委員 これ、新聞だけで2月の5日といいましたら、もうだいぶ時間が経過をしておるんですが、堺では市議会で例の倫理条例のあったときに各自治体からいろんな問題を聞きに来る事態がたくさんございました。こういうような問題、横浜は大阪市と同じで指定都市でございます。そういう指定都市のわずかな指定都市の中でやってきたことですから、ほん親戚のものがしていると思ったっていいと私は思うんです。そういう点で2月の5日、これ本を読みますと10人の少年たちが横浜スタジアムの外側にいてた田中さんという人をはじめ9人を襲いかかった。そして、もの足りないといって興奮しながら山下公園、これは横浜の港でございます。公園にやってきて、亡くなられました須藤さんという浮浪者の方が寝ている上から胸に向かってひざから飛びおりる。これを10人が順繰りにしていって亡くならせる。こういうようなことになり、少年たちと浮浪者の皆さん、図から考えますと弱虫が弱者にかかっていく図という感じがします。
先日のこの委員会で「愛ある、愛情ある怒りを」というような言葉が答弁の中で出ておりました。私は、怒りの中の種類に愛があるということを映画なり本の中では当然あるんでしょうけれど、これを見ていて子供がそういうようなことをする、これは愛ある、愛情ある怒りの度が過ぎたものだと思う。大変なことだ。まして、その子供たちは「浮浪者狩り」というんですか、そういうような名前をつけて計画してやっていた。そして、寝ているお年寄りの浮浪者のおっちゃんを殺す。また、上から乗っていくことによってごみ掃除をしているんだと、こういうようなことをぬけぬけと言っているわけなんです。「愛ある、愛情ある怒りを」と確かご答弁しておられたと思うんですが教育長さんに、どんなもんでしょう、これ。どういうような感じなさったでしょうか。
◎近藤教育長 横浜の中学生の浮浪者に対する暴行傷害致死の事件の問題でございます。私、あの事件を聞きまして非常に慄然とした思いをいたしました。子供たちにそういう人聞としての心が欠けていると、そのように思うわけでございます