【 昭和51年3月定例会常任委員会(建設消防・通常予算)-0311日−02号 】

◆薩摩夘三郎委員 それに関連してお尋ねしたいわけですが、木造の建てかえ住宅というのがまだあちこちに残っている中で、くしの歯が抜けたように、あちこちがポコポコと空き家になっているわけでございますが、先ほどご説明になっているような法律的な処置ができるとするならば、現在そのように空き家になっている、また付近の住民からは防火あるいは浮浪者の居住とか、いろいろな面から非常にもったいない、次に移るところが確実にあることが方法として考えるならば、あれはもったいないという意見が出ている中で、それはいまおじいさんおばあさんと亡くなられた以後、それを出ていっていただく手法で、建てかえ木造住宅の空き家を処理するわけにいかないんですか。

◎西岡建築局住宅部主幹 先生のいわれましたことは、理屈の上ではわかるような気もいたすのでございますけれども、実際に現在空いておる木造住宅に、一時的にお貸しするということは、一時的と申しましてもこれは公営住宅の場合、やはり借家法の関係もございますし、公営住宅法との関連で、2つの法律がからんでまいるわけではございますけれども、実際問題として、そういう一時的に、かりにお貸ししたような場合でも、これが私のほうが先々あるいは受け渡し請求をいたしましても、非常に住まれておる方が、何と申しますか、頑強に出て行くことを拒まれた場合、これはやはり私のほうとしては一々裁判で争わなければならないというようなことになるわけでございます。

 そういうこともございますので、現在、木造住宅をそういう形でお貸しすることは、私のほうとしては考えておりません。