【 昭和43年2・3月定例会常任委員会(民生保健・通常予算)-03月12日−02号 】
◆沢村信義委員 衛生局長にこちらから希望するわけでありますけれども、いまの弘済院の施設を最近見学されたかどうか、ひとつお聞きします。
◎藤野衛生局長 弘済院は何度もいつてよく存じております。
◆ 沢村信義委員 私がいいたいのは、見てもらつて、さきほどの繰返しになりますけれども、あれは市長のひとつの表看板といいますか、素晴しい施設にはなつております。しかしここで大事なことは、年寄りも大事である、しかし実際は壮年者で一日も早く社会復帰をしてもらわねば困る人、この人に対する施設というものが非常に遅れておる。さきほども申しましたように、この点を私は衛生局長にとくにお願いしたいわけなんです。この点今後大いに参考にして運営の面においても、あらゆる施策の面においても、あらゆる施策の上においても大いに積極的にがんばつていただきたい、このように思います。あの更生ホームという施設がございますが、その更生ホームに住居している人たちは一日も早く社会復帰を望む人であり、またそうせねばならない人である。しかし肉体的な欠陥、そういつた点でワンクツシヨン設けてある。しかし職業指導するにしてもなかなかいい講師がみつからないというような説明も聞いてまいつたわけでありますけれども、こういつた点について、あわせてどのように講師、そういつた職業指導といいますが社会復帰の一日も早くできるという施策を立てておられるか、この点説明願います。
◎園崎民生局弘済院庶務課長 お答えいたします。更生ホームの入居者は病弱者の方もございますのでそれらの保養を私の方の医療機関で十分しまして、その後院内が相当広うございまして、農耕作業その他外へもいきまして、各工場のいわゆる補助、そういうことをさして、ある程度更生ホームの収容者を社会復帰させているわけでございます。内訳を申しますと41年度で就職いたしましたのが17名ございます。以上です。
◎谷沢民生局弘済院長 率直に申し上げますと、入つておられる方はご承知のように中央更生相談所から送つていただく、ルンペンというたら悪うございますが、浮浪者とか、そういつた日常正常のノーマルな生活のできない方でございます。それを暫くお預りして、なんとか普通の生活ができるような方になつていただいて社会へ還すという建前でございますが、最近ご承知のように割合い減つております。100人定員なんでございますが、大体コンスタントに80人ぐらいすくなくとも入れてくれという厚生省のお話なんでございますが、ただいま60人そこそこなんです。なぜ減つたかといいますと、いままで入つた人は大体農耕作業をやつてもらつたり、簡単な日常生活にならしまして、大体新聞社、毎日新聞だとか、朝日新聞なんか、いろいろ社員食堂なんかもつておられるわけです、そこの調理人の下働きに割合いとつていただいておりまして、相当高給でみなそこへいつて、そしてそこの寄宿舎へ入れてしまう。そして普通の生活に還つていただく、そういう次第でございますので、いまのところ差当つて専任の職業訓練の講師がどのように申しましたか知りませんけれども、大体農耕程度をいまやらしておるという程度でございます。