【 平成9年度決算特別委員会(準公営・一般)平成10101112-1117日−04号 】

小西実委員

昨日も、議論ございました野宿生活者問題についてお尋ねをいたします。1問1答でございますので、よろしくお願いいたします。

 私の地元の東住吉区、長居公園、今林公園ございます。私の市民相談の中で、この長居公園、トイレを立派にしていただきまして、そこに御婦人が入ったら野宿生活者が、ちょうど夏でございましたから、体を洗っていたということで、びっくりして出てしまったと。それから怖くてよう行かないと、そこに、トイレに行くことができないと。

 また今林公園では、深夜、野宿生活者がずっとアルミ缶を集めまして、足でパッ、パッと踏むわけです。私のところに深夜、電話がかかってまいりまして、警察も来ていただいて、そして非常にたくさん寄ってやるもんですから寝れないという実情がございます。そういったことで、その人々から、何とかしてほしいという要望がございます。

 ところが、野宿生活者の方にも人権がございますので、その人権に配慮しながらやっていただきたいと、このように思うわけです。私がその話をしますと、こっちの人権と、そっちの人権と、どっちを大事にしますねんと、このようにまた言われます。そういったことで、どういう対応をしていくかと。昨日の議論では、この庁内に6局3区ということで、検討連絡会を設けるという御答弁ございました。これはやはり全庁的に市長、助役を中心とした、そういった対処していただきたいと、このように思いますが、あわせてお答え願いたいと思います。

◎出海民生局総務部連絡主幹 お答え申し上げます。

 野宿生活者問題につきましては、就労対策、福祉対策、公衆衛生対策、ごみ処理対策、道路・公園等の管理対策、人権の尊重など、さまざまな観点からの取り組みが求められております。このため、本市におきましても関係する局がそれぞれの所管業務に関連いたしまして、関係法令に基づき、主体的に取り組んでおりますが、現行の法令の中では、財源的にも、また権限的にも抜本的な対策は困難な状況にございます。

 このため、本市といたしましては、国に対しまして、この問題を所管する窓口と対策指針を明らかにするとともに、特別の財源措置を国に対して求めているところでございます。

 さらに委員御指摘のような事例の公園での人権摩擦を解消するためには、ある程度強制力をもって氏名や年齢等を調査、確認し、必要な方には国の財源措置を前提にして、就労対策や福祉対策などにつないでいくようなシステムづくりを国に対して求めてまいりたいと考えております。

 また、野宿生活者対策に対する今後の推進体制についてのお尋ねの件でございますが、本年5月、野宿生活者問題につきまして、横断的に対策を検討していくことを目的に、当面、最も野宿生活者問題についてかかわりが深く、対応の窓口と考えられる関係6局及び区長から推薦された3区の部課長級職員で構成する野宿生活者問題検討連絡会を設置したところでございます。今後、野宿生活者の実態調査の結果や、その分析、並びに本連絡会の場での施策検討等を踏まえ、委員御指摘のような市を挙げた全庁的推進体制の構築に向けまして、検討をする必要があると考えております。

 またこの問題は、本市のみでは解決し得ない問題でございますので、市長を先頭にいたしまして、国に対しまして、対策指針の策定と特別財源措置等につきまして、要望してまいる必要があると考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。