【 平成9年度決算特別委員会(公営)平成10年9・10月-10月05日−02号 】
◆木下吉信委員
次に、浮浪者の問題をちょっとだけ交通局に聞きたいと思います。
いわゆる駅の構内、コンコースに滞留しているホームレスという、浮浪者というたらいかんのだそうでございますが、ホームレスについて大体何人ぐらいいてるのか、また、どこの駅に多いのかお尋ねをしたいと思います。
◎好井交通局高速運輸部営業課長 お答えいたします。
地下鉄駅構内の野宿生活者の人数でございますが、先日、主要な駅を調査いたしましたところ、全体で1日約 120名、雨天時には少し多くございまして、1日約 150名ほどとどまっております。特に、1日の最多数で申し上げますと、天王寺駅では約50名、なんば駅では約30名、動物園前駅では約30名となっております。
◆木下吉信委員 多いですね、天王寺の駅も非常に多うございまして、いただいた資料の中でも一番多い。あと、動物園前、天下茶屋、3号線のなんば駅、あとはどこがあるかな、淀屋橋とか梅田もおりますね、それから谷九、日本橋、天六、長堀橋というところにも浮浪者の数字が上がっております。どんな対策を講じておられるのか教えてください。
◎好井交通局高速運輸部営業課長 お答えいたします。
野宿生活者に対してどのような対策を講じているかというお尋ねでございますが、この対策につきましては現在、各駅の実態に応じまして駅構内の巡視を強化するなどで路上や構内にとどまっております野宿生活者の退去要請を行っているのが現状でございます。
特に、野宿生活者の多い動物園前駅、なんば駅におきましては、勤務の非番者等によりまして、退去の要請活動の強化期間というのを設けまして、構内秩序の維持に努めておるところでございます。
また、天王寺駅におきましては、駅構内の巡視による退去要請とともに、阿倍野地区の地下街関係者とも協力いたしまして、駅構内を含む地下街の定期的な清掃を実施いたしまして、野宿生活者がとどまらないように努力をしているところでございます。
ちなみに先ほど申し上げました野宿生活者の数でございますが、9月中旬ごろの調査数でありますが、これらの退去要請活動の結果、9月末日では1日約 100名ほどになりまして、特になんばでは約20名、天王寺では約30名と減少してまいっております。
◆木下吉信委員 それは減ったんと違うねん、みんな天王寺公園に家を持ち始めたんや、ビニールハウスみたいなところに住まいを移しはったんですわ、引っ越しはっただけの話で、あれですけれども、長居公園とか大阪城公園にもいっぱいビニールハウスで生活をしている人がおりますが、そういうことを今このところでも言うてもしゃあないので、ただ駅の構内で排除に努められているというふうにおっしゃっておられますけれども、地下街と連結したところは、今地下街ということでちらっとおっしゃいました。
要は、安全に快適に利用できる環境を提供してるのか、いわゆる結局天王寺の駅で乗りかえたら浮浪者とかいっぱい怖いねん。私はたまたま阿倍野ですから天王寺の駅のことはちらっといろいろな方から聞きますが、近鉄百貨店が木曜日休みなのです。近鉄百貨店が休みの木曜日は朝から近鉄の入り口にずらっとホームレスが並ぶわけです。そんな横を通って通勤すんの嫌やと、それやったらちょっと回り道になってでもええからここの駅で乗りかえて、こういうふうに行こうかというふうな形で乗車人員が減っている1つの遠因になっているのではないかなというふうにも思いますが、その辺、乗客の動線という点についてですね、どのようなことをお考えなのか、もう一度改めてお伺いしたいと思います。
◎好井交通局高速運輸部営業課長 お答えいたします。
委員御指摘の特に、御堂筋線の天王寺駅の西側のコンコースでございます。御指摘のように、近鉄百貨店が午後8時に終わります。私も何度か視察させていただきましたが、大変な野宿生活者がいられますし、また、木曜日の百貨店の休業日にもたくさん近鉄側に野宿生活者がおります。あの付近につきまして実は、構内としましては近鉄の百貨店のエリアでございまして、交通局の構内のエリアには属しません。しかし、地下鉄と連絡いたします、こういった対策につきましては、基本的に当該地下街管理者の問題ということになるのですけれども、状況に応じまして、地下街管理者等関係先と連絡調整を行いまして、良好な環境の保持に努めておるところでございます。
具体的には、御指摘のございました梅田駅とか東梅田駅、西梅田駅におきましては、曽根崎警察署を中心とした阪神の梅田駅、あるいは大阪地下街株式会社を含めました梅田地下街連絡協議会というのを結成いたしまして、委員御指摘の野宿生活者を初め、種々の地下街問題につきまして対策に取り組んでおるところでございます。
また、天王寺駅におきましては、先ほどお答えしましたような形で近鉄関連の阿倍野ターミナルビルとか阿倍野センタービル、あるいはアポロビル、こういった地下街関係者とも協力いたしまして、駅構内を含む地下街の定期的な清掃を実施するなど、野宿生活者がとどまらないように努めておるところでございます。
◆木下吉信委員 地下鉄を利用される方にとっては、心理的なプレッシャーというのはすごいあろうかと思います。ただでさえ、日の当たらない地下のことでございます。暗い、汚いというイメージダウンにつながらないような何か考え方をして取り組んでいただきたいなというふうに思います。
特に、働く女性がふえて夜遅くに帰宅をされる女性でも安心して歩ける地下街、あるいは地下鉄への動線部分ですね、階段も含めて、なんかそういう形の整備というのは今取り組んでいる、取り組んでいるって、排除に努めていると言いながら、まだそれだけの数がおるわけでございます。その辺のところも含めて、やはりお金を払って地下鉄に乗ったろうかという人に快適な環境、ちなみに参考までに申し上げますと、私新今宮の駅を見にいきました。新今宮の駅、南海の駅ですけれども、実は駅の階段のところには浮浪者はたむろしないのです、新今宮の駅については、ほかの駅は知りません。新今宮を見にいったのですけれども、駅員さんに聞いてみたらあそこは南海の土地ですからと、道路で寝ているのはしゃあない、我々は排除できません。でもあそこの駅員さんはその辺の意識を持ってほんまにつまみ出すのですよ、乗らへんのやったら出ていけと、乗る人の通る道やということで、頻繁にお掃除のおばさんがきれいに清掃に努めておられる。
だから、もちろんさっきおっしゃったように、地下鉄のいわゆる交通局のエリアでない部分との関係も微妙にあると思います。そやけれども、少なくとも快適に乗りおりができるような構内の環境整備、もっと積極的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、今後の取り組みについて、もっと突っ込んだ議論をしたいと思うのですけれども、御答弁いただけませんか。
◎新谷交通局高速運輸部長 お答え申し上げます。
私ども地下鉄事業におきましては、何よりも安全の確保が第一でございますけれども、それと合わせまして、多数の御利用いただいているお客様に少しでも快適に御利用いただくためにこれまでからハード面、ソフト面、知恵を絞りながらいろいろな施策を講じてきておるところでございます。
委員御質疑ございます野宿生活者の問題につきまして、私どもも所轄している駅を視察した際に、先ほど御指摘のあったような駅で野宿生活者が駅構内におられるというふうなことも目の当たりにしております。ただ、この野宿生活者の対策につきましては、現在法的な規制がございませんので、私ども駅職員による巡視や関係者との協力によりまして、先ほど営業課長からも御答弁申し上げたような一定数減少は見ておるところでございます。基本的には、職員の巡視の強化と、こういったことを図って構内秩序の維持に努めてまいりたいと考えております。
しかしながら、現在の社会情勢の中にございまして、野宿生活者の問題は総合的な観点からの対策も必要かと考えておりまして、私ども駅職員の巡視等だけでは十分な対応ができないことも考えられますので、これからこのような巡視による退去要請活動の補完をする意味で、私ども民生局等関係機関との調整も図りながら、野宿生活者の問題に取り組んでまいりたいと考えております。
◆木下吉信委員 いろいろと今、関係局とも調整を図りながらという御答弁をいただいたわけでございますけれども、そういう野宿生活者がもし乗客に危害を加えるおそれがあるとしたなら、もっと皆さん真剣に取り組まはるのではないかな。以前、どこかで地下道で会社帰りのOLが刺される事件があった、こういったときには皆必死の思いで巡視を強化された。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−もし、野宿生活者らが利用しているいわゆる乗客に対して、あるいは電車をおりたお客さんに対して、何か事件があったら皆さんもっと真剣に取り組んでいただけるのかな。何回聞いても同じような御答弁でございますけれども、ここは1つは、防犯上の面から、それから環境的な面非常に横を通ると臭いです、不衛生です。その辺のところも勘案して積極的に取り組んでいただきたい。そして駅構内の美化、いわゆる全線禁煙になりました、なかなか落ちているたばこもなくなりました。いろいろな乗客がいらっしゃいますけれども、そういう部分で局として積極的に取り組んでいただけるようにお願いを申し上げておきたいというふうに