【 平成11年2・3月定例会常任委員会(建設港湾・通常予算)-03月02日−02号 】
◆ 多賀谷俊史委員
の基本計画ということで、バラ色の、緑だからバラ色ではないのでしょうけれども、緑色の計画なんですけれども、こういう公園とか、公園事業や都市緑化事業が進められているということなんですけれども、幾らすばらしい公園ができても、維持管理や運営管理をしっかりしていただかないと、宝の持ちぐされということになると思うのですけれども、本題に入りますけれども、公園の管理について、長居公園の野宿生活者についてちょっとお聞きしたいのです。
この長居公園は以前からわずかですが、野宿生活者の方がおられたわけですけれども、散歩やジョギングなど、毎日のように公園を訪れる人々にとっても、昔はそれほど目立たなかって、公園を利用するに当たっても支障のあるようなことはなかったわけですけれども、最近長居公園では全くさま変わりをしましたし、きょうの朝も近くを通ってきたんですけれども、昨年の春ごろから野宿生活者の青いビニールシートのテントが目につくようになったんですけれども、急にふえたと。
そこでお尋ねしたいのですけれども、長居公園における野宿生活者はどのような状況なのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
◎松下建設局花と緑の推進本部緑化推進部企画主幹 お答えを申し上げます。
大阪市内に野宿生活者が急増していることにつきましては、昨年の11月に発表されました市立大学の調査によりまして、明らかになったところでございます。長居公園での野宿生活者によりますビニールシートなどの小屋がけでございますが、平成9年の秋には約40軒でございました。先ほど申し上げました市立大学の調査におきましては、長居公園におよそ 300人の野宿生活者が確認されました。そのうち、小屋がけが約 160軒になっております。1年間に4倍という急増でございます。この小屋がけでございますが、その後もふえておりまして、現在のところ、 200軒を超える状況となっております。公園利用者や周辺の住民の皆様に大変御迷惑をおかけしております。
◆多賀谷俊史委員 これはいろいろ微妙な問題でございますので、言うのも言いにくいし、答えるのも答えにくいかもわからないのですけれども。今、小屋ですね、もうかなり立派な小屋がたくさん建っておりますのでね、少々の風ではびくともしませんし、ちょっとした家みたいなものですよ。いわゆる働きたいということであっても、いろいろこの不景気ですから、そういう機会が与えられていないとか、いろんな理由があると思うのです。そういった理由で野宿生活者の方がふえているわけですけれども、たまたま場所がないから公園に来ているということだと思うのですけれども、公園を利用している人側からとると、非常に複雑な心境、事実そうだと思いますし、複雑です。
長居公園内では昨年7月に野宿生活者同士の水飲み場の争いで殺人事件があったということもございました。必ずしも、こういう事件が繰り返すということではないと思いますけれども、非常にたくさんの人が集まるところでございますし、そういうことがないのかという不安も非常に大きい。お母さんたちが、ちょうどあの事件も夕方の5時ぐらいだったと思うんですけれども、子供もたくさんいる時間帯でございます。やはり、お母さん方も心配しているわけです。景観上からもいろんな問題点があると。こういった現状の状況では安心して遊べ、くつろげる快適な場所という公園の設置目的からすれば、少し問題があるというふうに考えているわけですけれども、一刻も早く長居公園を安心してと言うと、語弊があるんでしょうけれども、本来の公園の形にしていただいて、戻していただくというのが皆の、地元住民のこれは偽らざる心境でございます。
そこで、お聞きしたいのですけれども、公園の管理者として、長居公園のこのような状況の中でどのように対応されているのかということをお聞きしたいと思います。
◎松下建設局花と緑の推進本部緑化推進部企画主幹 お答え申し上げます。
野宿生活者の対応でございますが、公園事務所の職員によりまして、公園を定期的に巡回をいたします。野宿生活者と直接面談をするなどいたしまして、公園はだれもが自由に利用できる場所ではありますが、生活する場所ではないと、こういうことを注意、指導しまして、持ち込まれました荷物、それからテント、小屋がけ等の自主的な撤去を促しているところでございます。その上で、公園利用者や周辺住民に著しい影響を及ぼす者、もしくは悪質な者につきましては、注意、指導に加えまして、文書等による勧告を行い、改善されないものにつきましては、公園管理者として撤去等の処置を行うと、こういうことにいたしております。
しかしながら、公園は常時の監視が困難なことや野宿生活者の人権等の問題もございまして、即刻に撤去することは非常に難しく、また撤去させましても、すぐに戻ってまいります。付近の公園に移動したりするだけの結果になるなどを繰り返している、こういう状況にございます。公園管理者といたしまして、これらの対応を行っているものの最近の経済状況の悪化等の要因によりまして、野宿生活者が急激に増加をしている、こういうようなことがございます。
解決には至っておりませんけれども、今後とも公園事務所を中心に関係機関と連携をいたしまして、協力を得ながら快適な公園の環境づくりを目指して引き続きテント、小屋がけ、持ち込まれた荷物等の撤去に向けまして、指導を強力に行うとともに粘り強く説得を繰り返すなど適正な公園管理に努めてまいりたいと、このように考えております。
◆多賀谷俊史委員 非常に答えとしては答えにくいと思いますよ。野宿生活者の人の問題点というのはいろんなことがあるわけですから、雇用問題は大きく言えば、経済環境ですよね。この雇用問題についてもそうすぐによくなるかと言えるかどうかわからないし、例えば高齢化、その方が高齢化されていると、仕事が出てきてもないかもわからないし、福祉やエゴや人権など、いろんな問題が複雑に絡み合っておりますので、そういう簡単に一朝一夕に片がつくというものではないと思っておりますけれども、これらの問題への対応策をまとめて大阪市が先頭に立って他都市とともに国に対して働きかけておるようでございますけれども、この夏をめどに対策をまとめられたと聞いておりますけれども、問題の解消にはまだまだ時間がかかるだろうと。
一方また、公園を利用している人や周辺の住民にとっては公園の野宿生活者の人々は、毎日の生活そのものにかかわる問題でもあるわけです。また、これどういうことが不安感かと言われるとちょっと困るのですけれども、いろんな意味で不安感もいっぱいあると、公園管理者としての対応に限界があると思いますけれども、公園利用者や周辺の住民は一日も早い解決をしていただいて、もとの公園、本来の公園の機能に戻してもらいたいということを切に要望しているわけでございますので、よろしくお願いします。
また、先日野宿生活者についての新聞の連載記事に長居公園の周辺住民の間に広がっているうわさの話がありましたですけれども、私もうわさを聞きました。1回や2回程度ではございません。多分十何回ぐらい聞いたと思います。そのたびに、読売新聞さんいてはりますけれども、それはうそやろうということも、否定もしてましたし、実際公園の方にも聞いて警察にも聞いてくれということでも話しましたし、警察の方も、記事出る前ですけれども、そういうあれはないということで聞いたんですけれども。
ただ、小競り合いというほどでもないんですけれども、小さなトラブルは事実あるんですよ。これはただ、警察に電話しても、一般の人が警察に電話して、警察が調書とって、そんな大きな問題じゃないですけれども、調書とってこうしないと事件として扱えませんし、住吉警察に電話したら、東住吉警察ですと、東住吉警察やったら来てください、来てください言うて、どんなんですか、こうですか、調書とりますかと言ったら、もうええわと、こうなってしまうというのが現実で、それが多いかどうかは私もわかりませんけれども、実際はそういうトラブルというのはやっぱりあるわけです。ただ、あのような大きなデマというのは、これは明らかにうそですけれども。
ただ、このデマが流れるということについては、ちょっとやっぱり考えていかないかんと思います。偏見とかいうことにもなると、一口では片づけられないと思います。やはりいろんな不安感とか、そういうものがどんどん流れる要素というのはいろいろあると思うのですよね。ですから、やはり、この野宿生活者問題の解消というか、それを解消するには非常に時間がかかって大変だと思うのですけれども、うわさなどのこういう地域住民の不安感を取り除くというのですか、それと公園利用者と野宿生活者とのトラブルを未然に防止したいと。やはりああいうデマがどんどんどんどん出ますと、一触即発、まだそこまでいってませんけれども、何かもっとトラブルが出てくるんじゃないかという心配もしております。最近は夜間も、夜もジョギングが多かったんですけれども、ちょっと減っているようですし、早朝なども太極拳とか、ラジオ体操とか、いろいろやっているのですけれども、やはりちょっと減っているようなことですので、昼間だけではなく、夜間にも適切な方法、適当な方法を考えていただいて、園内の巡回をしていただきたいと思います。
公園は質の高い施設整備と表裏一体の質の高い管理があって初めて公園本来の機能が発揮されるということですので、市民が安心して長居公園を利用できるよう、踏み込んだ取り組みを強く要望しておきます。これは今、くどいようですけれども、やはり何らかのそういううわさとか、そういうのを出るのを防ぐためにもトラブルを防ぐためにも、だれが悪いことをするかどうのということは決してなくて、やはり夜間というのも、いろんな方法を考えてぜひ巡回の方、お願いしたいと思います。よろしくお願いします。