【 平成12年3月定例会常任委員会(民生保健・通常予算)-0317日−05号 】

◆黒田輝夫委員 

 ちょっと時間がございますんで、唐突な質問で申しわけございませんけれども、その昔、戦後すぐににこよんという言葉がございまして、失業対策課というのが民生局に設置されました。ようやく労働行政というのを府へ返還して失業対策課をなくして、またということになる可能性はあるんですけれども、先ほど勝田先生の方から御質問ございました就労の問題、これは大都市にとりましては非常に大事な課題でありまして、今後、就労の問題をどうするかと。労働分配の問題は府でやらしといていいのかと。大都市の、特に大阪市なんかは先鞭をつけて努力すべきでないかと。失業対策課の復元を考えておりますけれども、御答弁をお願いいたしたいと存じます。

◎寺川民生局長 お答えいたします。

 委員の方からちょっと突然の申し立てで非常に困っておりますけれども、私ども常々あいりんなり今日のホームレス問題の関係につきましては、代表質問でも、また、この委員会でも御論議賜っておりますように、私どもこの都市問題として解決することについて、まず、やはり本来的には国、大阪府という労働行政の基本根幹で実効性のあるものを考えていただくのが基本であろうと。

 しかしながら、やはり私ども一地方自治体としても、この問題の中で過日も御答弁させていただいてますように、やはり我々の中での努力、そして今回の場合、特別な交付金も出てまいりました。それは大阪府も寄りました中で、市としても府、国との協議をしながら日雇いの部分でも、日々の部分でも雇用を出してきたという経緯もございます。

 そして、またその際にも、市長からも、当時、雇用として私ども単に民生局というんじゃなくて、関係局について、大阪市として各局の中でどのようなそういう雇用に結びつく仕事を出せないかという議論も実はして、雇用特例交付金を活用していこうということでございます。

 したがいまして、今、それとともに私も民生局にまいりまして以降、当面の対策方針を国、関係自治体で議論してますときにも、労働省の役人の方、入っておられます。端的に申し上げますと、労働省の幹部の方は第2の失業対策事業はやはりつくれない、今の今日状況の中で、戦後の混乱期で行った失業対策ということを、今日問題として同じような状況ではやっぱり大変だという御認識であります。

 そういう中で、やはり地方分権と言われている中で、気運的には、国、府にいろいろなことを迫りながらも、我々都市問題を担う、そしてこれは単に民生行政ではなくて、大阪市の中でもそういう労働行政的な部分をどこが担うかというのは、これはまた課題があると思いますけれども、少なくとも、今、今日言われているホームレス問題を事務局を預かる民生局、そして福祉援護を担う民生局のかかわりからすれば、従来のような失業対策ということにはならないだろうと思うんですけれども、今申したような中で各関係機関、また野宿対策につきまして、推進本部の中に雇用問題の部会も持っております。そういう中でいろいろ各関係機関もしくはいろいろな機会を通じて、研究も勉強もしたいと思います。

◆黒田輝夫委員 満点の御答弁でございまして、突然にしてはいい御答弁をちょうだいいたしましてありがとうございました。

 いずれにいたしましても、この失対問題、労働分配の問題、これはいずれの日かは大都市の大きい課題でありまして、私はそのように考えております。早いこと手をつけて、早いこと研究、調査しはったらいいのになというのが偽らざる気持ちでございます。

 また、非常に大きな財源も要ることでしょうけれども、やはりホームレスがどうとかいう以前に、高齢者の方がどんどんふえていく、その中で生きがいを与えていくためにはどうすればいいのかということと、就労との問題は非常につながります。

 ちょうど25年前に私は上海市に行かせていただきまして、そのときに為政者の一番悩みは何かということをレセプションの席で問うてみましたら、彼らは仕事を大衆に与えるのにどうすればいいかという課題が一番重いということをおっしゃっておられました。

 なるほど、そうかなと思うて聞き流しておったんですけれども、今日、よく考えてみると、これから労働問題というのは、非常にグローバルな中で考えていかなくてはならない大きい課題でないかなと、このようなことを考えております。また、調査、研究の上、御発表願える機会があれば大変ありがたいと思います。

 關先生には長い時間御同席いただきましてありがとうございました。以上で質問終わらせていただきますんでどうぞお引き取りいただいて結構です。終わります。