【 平成16年度決算特別委員会(公営・準公営)平成17年9・10-0930日−03号 】

◆山本修子委員 今、3市民病院が今後果たすべき役割をお聞きし、北市民病院については呼吸器疾患に力を入れるとの答弁がございましたが、それに関連をして、次に市民病院事業と本市の保健施策の連携についてお尋ねをいたします。

 現在、大阪市の保健施策には大きな課題が幾つかありますが、結核対策はその重要な課題の一つだと私は考えます。本市の平成16年における結核の新登録患者の罹患率は、人口10万人当たり61.7ということです。平成10年の 104.2に対して約40%減少しておりますが、依然として全国平均に比べて約 2.5倍の高さになっております。特にあいりん地域では、罹患率が 753.3と著しく高い値となっております。結核罹患率の削減は、この本市の保健施策における重要な課題であるということで、これを解決するためには保健施策を担当する部門と医療機関との密接な連携が必要でございます。

 先日の議会では、デジタルエックス線画像装置搭載の結核検診車の購入が可決をされました。この結核検診車は、エックス線撮影後、即時に画像をモニターに出力し、その場で医師が診断を行うことができるという利点があると聞いておりますが、結核の早期発見のためには有効な機器であり、方策であろうと思います。

 しかし、結核を早期に発見しても、それが適切に医療に結びついていかなければ患者さんの速やかな治療・回復は望めません。先ほど北市民病院は市内で3カ所しかない結核病床を有する病院であると答弁をされましたが、北市民病院においては公的医療機関として結核対策にどのように対応し、患者さんの速やかな治療・回復につなげていこうとされているのか、お聞かせをください。

◎巽健康福祉局総合医療センター医務監兼北市民病院長 お答えいたします。

 北市民病院は、結核対策の基幹病院として50床の結核病床を有しており、従来から結核の診療に積極的に取り組んでおります。委員御指摘のように、デジタルエックス線画像装置搭載の結核検診車の導入により、受診者に検診結果をその場で伝えることが可能になります。北市民病院といたしましては、保健所とより一層の連携を図りながら、その検診で発見されたあいりん地域やホームレスなどの結核患者の確実な治療に結びつけることにより、結核罹患率の削減に寄与してまいりたいと考えております。

 また、本年4月からは呼吸器科を設置し、専門的診療を行うとともに、7月から新たにアスベストが原因と思われる胸痛、息切れ、咳などの自覚症状がある方のための診療窓口も設置するなど、呼吸器疾患に対する総合的な取り組みを行っているところです。

 今後とも、保健・医療が総合的、一体的に取り組む体制を構築し、市民の保健医療ニーズにこたえてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。