【 平成1811月常任委員会(民生保健)-1127日−02号 】

◎五島健康福祉局健康推進部保健主幹 お答えいたします。

 本市の動物管理センターでは、昭和57年から毎月第2・第4の水曜日に、飼いたい人を集め、犬・ねこの譲渡会を開催しております。新しい飼い主には、動物愛護精神の普及啓発を行うとともに、終生飼育等の正しい飼い方を指導した後、犬、猫を譲渡しております。譲渡する犬、猫は健康状態をチェックし、必要であれば治療を行うほか、予防ワクチンの接種等を施すなど、検疫後に譲渡しております。平成17年度実績として、犬・ねこの譲渡会を25回開催し、389人の譲渡希望者に対し、犬及び猫合計272頭を新しい飼い主に譲渡いたしました。平成17年度からは、市民が参加しやすいように夏休み中の日曜日に開催するなど、新しい取り組みも実施しておるところでございます。

 この譲渡会の広報・宣伝でございますが、毎年4月と10月に実施しております「犬・ねこを正しく飼う運動強調月間」の回覧ビラ、狂犬病予防集合注射時の啓発袋への記載、各区保健福祉センター窓口に設置しますチラシ、市政だより及びホームページ等を媒体として実施しております。

 今後は、動物愛護団体、獣医師会とも連携するなど、あらゆる機会をとらえて広報・宣伝に努めてまいります。以上でございます。

◆床田正勝委員 ありがとうございます。

 この制度をちゃんと周知徹底して活用できれば必要ないんじゃないかなと思いますので、とりあえずはそれを進めてください。

 ちょっと余談になるんですけども、やっぱり人間もそうなんですけども、親からもらった大事な体に傷をつけることはよくありませんので、そういったことをやっぱり子供たちもしっかりと、ペットを通じてと言うたらペットに失礼なんですけども、そういったことも教育として教えてあげたらどうかなと思います。

 これはちょっと蛇足になるんですけども、私の地元の東淀川区の河川敷にグラウンドがあって、子供たちが軟式野球の大会いつもやっているんですけれども、そこに野宿生活者の方が飼っておられたり、また、普通に野犬というのがぎょうさんおって、子供にかみつくんです。それで救急車を呼ばれたり、そういった事態が何度もあるんです。それで、うちの区役所ですとか健福の皆様が一緒になって、その野犬退治に今、走ってくれてはりまして、またそれも毎日放送さんが取り上げてくれまして、この譲渡会というのを今すごいクローズアップしてもらっているんですけども、そういった野犬対策ということで、ぜひこの譲渡会、もっと周知をお願いいたしたいと思います。

 それと、先日、10月の末に、こちらにあるんですが、環境省が公表いたしました、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針という指針があるんです。その中に、不妊去勢措置の推進、終生飼養の徹底などにより、犬、猫の引き取り数を半減させることや、地域における環境の特性の相違を踏まえながら、集合住宅での動物飼養、都市部等での犬や猫の管理の方法、所有者のいない猫の適正管理を検討し、動物の愛護と管理の両立を目指すことを講ずべき施策として、こういう点が挙げられているんです。これらの点について、今後の大阪市の施策展開を前向きにスピード感を持ってお願いしたいんですけども、いかがでしょうか。今後の対応をお願いします。

◎林健康福祉局健康推進部長 お答え申し上げます。

 ただいま委員御紹介いただきましたとおり、去る10月末に環境省が、いわゆる動物愛護管理基本指針を策定、公表したところでございまして、今後はこの基本指針に基づきまして、各都道府県において動物愛護管理推進計画を策定することとなっております。

 大阪府におきましては、来月早々にもこの推進計画策定のための学識経験者を含めました第1回の検討委員会が開催されることとなっておりまして、私ども大阪市としましても行政担当委員として参画いたしまして、先ほど来、委員が種々御指摘いただいております点につきましても積極的に意見反映してまいりたいと存じております。

 また、大阪府の推進計画は来年6月ごろに公表される予定でございまして、その内容を踏まえた上で、大阪市の実情に応じた実効性のある動物愛護管理施策につきまして、平成20年度からの実施に向けて検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いします。

◆床田正勝委員 ありがとうございます。

 国のスケジュールに合わせて20年度から実施ということでございますので、また、その中身もぜひよろしくお願いします。

 それで、これはちょっと要望ということで何点かお話ししたいんですけども、先ほど局長見解で入れていただいたんですけども、来年6月に、国の指針に基づいて府の推進計画が示されるということなんです。市としても、今言いましたけども、一日も早く実のあるもの、早いこと実効性を持ってやっていただきたいと思います。

 また、府の推進計画、これらについて足りない部分、不足の部分があれば、市の条例などで補うこともぜひ検討していただきたいと思います。

 飼っておられる方のほんのごく一部の方のせいで迷惑を受けている人たち、そういった方がたくさんいますので、そういった声なき声をしっかりと拾い上げていただいて、1つでも2つでも効果のある対策をスピード感を持ってやっていっていただきたいと思います。

 また、さらに今月に入って、フィリピンから帰国された方の狂犬病が今ちょっと話題になっているんですけども、狂犬病の予防法というのがあると思うんですが、これらに基づいて、飼い主の登録制度を含めまして動物の適正管理ですね。このアンケートの中にも管理についてちょっとびっくりするような結果が書いてあるんですけれども、これは皆さんぜひ調べていただきたいと思います。ここでは言いませんので。びっくりするようなデータもありますので、適正管理についての施策もあわせてスピード感を持ってやってください。お願いいたします。

 それと、陳情に関連いたしまして、ペット問題について少しお話をさせていただきたいんです。

 公園は、今まではずっと野宿生活者の方によって一定占領されていたかと思うんですけども、今はペットランドになっているような気がいたします。どういうことかといいましたら、鎖から放して放し飼いにしてはる方とか、公園でこういった砂場で飼えへんための柵があるんですけども、あれは砂遊びをさすための柵だったんですけど、今ではペット飼ってはる方が、ペットが逃げないように柵の中にペットを入れてしゃべってはるんですね。そういった問題があったりですとか、緑のところ、手でかいてみたら、ペットの毛とか、あと排泄物とかで公園が汚いというイメージがついておりまして、俗に言う、お母さん方が、子供さんが生まれて公園を散歩していって、そこで顔見知りになるという公園デビューというのがあったと思うんですけども、こういった横の連携ももうなくなっています。要するに、野宿生活者から始まって公園から子供が消えてきていると思います。

 かといって、一方では子供たちの球技、これらを禁止しておられますよね。こういった子供らに対して球技禁止などと厳しいあれをやってはる反面、ペットについては非常に緩いと言わざるを得ない公園管理についてこれは強く指摘をしておきたいと思います。

 このままでは不十分です。何のための公園かわかりませんので、そういった現状を打破するための対策、ゆとりとみどりさん、お願いしておりますので、どうでしょう、お願いします。

◎久保田ゆとりとみどり振興局緑化推進部管理課長 お答えいたします。

 公園は、スポーツやレクリエーションあるいは散策や憩いの場所として、いつでもだれでもが御利用いただく、非常に多様なニーズに対応する公共施設でございます。最近のペットブームを背景に、犬を伴って公園を散策するニーズも非常に高いものがございます。しかし、一部の心ない利用者によりまして、委員御指摘のように、犬を公園内で綱から放したり、ふんを放置したりするモラルに欠けるケースが見られ、公園事務所へ犬に関する苦情も寄せられているところでございます。

 このような状況に対応すべく、当局といたしましても、かねてより大阪市動物の愛護及び管理に関する条例に基づき、犬をリードから放さないことや、ふんを持ち帰るよう啓発の看板を設置するなどマナー啓発を呼びかけたり、公園事務所職員がそのような場面に遭遇した場合は直接注意を促すなど取り組んでまいりました。また、公園の砂場には犬、猫の侵入防止柵を設置するなどして、安全衛生対策を進めているところでございます。しかしながら一部利用者にマナーを遵守していただけず、私どもといたしましても大変苦慮しているところでございます。

 そこで、今後は従来の取り組みに加えまして、より一層の効果を上げるべく、市政だよりにペットのマナーに関する記事を掲載いたしまして強く市民の皆さんに訴えてまいるほか、公園事務所職員による巡回を強化し、利用者への一層の注意喚起を行ってまいりたいと存じます。さらには公園清掃などに従事していただいております公園愛護会あるいは愛護員の方々にも、モラル向上に向けたお手伝いをお願いしてまいりたいと存じます。あわせまして、区役所を通じまして連合町会から各町会へ啓発文書を回覧するなどして、ペットのマナー確保についてもお願いをしてまいりたいと存じます。

 また、この課題につきまして他都市の対策状況の調査を実施し、より効果的な対策についても検討を進めてまいりたいと存じます。特に東京都都心部の一部の身近な公園では動物の連れ込みを禁止しているケースもあると聞いておりますので、このような規制が本市でも有効な対策になり得るか否かにつきまして調査・研究を進めてまいりたいと存じます。

 今後とも、子供さんを初め市民の皆様が安心して快適に公園を御利用いただけるよう努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。以上でございます。