【 平成18年3月定例会常任委員会(民生保健・通常予算)-0320日−06号 】

日本一の生活保護の話から、もう一つ日本一の話をせなあきませんねんやわ。ホームレスです。何も日本一になりたくないんですけどね、このホームレスと生活保護の問題もかなり関係しているんですよね。生活保護の方がプラスになりますと、ちょっとホームレスが減るかなと。ホームレスがちょっとふえると生活保護費の方がちょっと減るかなというふうな、何となくこういうシーソーのバランス状態にあるんではないかというふうな気がいたします。

 この間、質疑の中でホームレスがちょっと減ってきましたというふうな話を聞きましたけれども、ブルーテントの数はどんなもんですか、ちょっと教えてください。

◎角谷ゆとりとみどり振興局総務部管理課長 お答えいたします。

 市内の公園内におけるテント・小屋がけの数につきましては平成12年8月の調査では2,593件でございました。平成18年2月の調査では872件、約3分の1に減少いたしております。

 現在、平成16年3月に策定されました大阪市野宿生活者の自立の支援等に関する実施計画に基づきまして、大阪市野宿生活者対策推進本部のもと、関係機関と連絡調整を行い、野宿生活者の自立支援等に関する施策との連携を図りながら、公園機能の回復、公園利用の適正化に向けての対応をしているところでございます。以上でございます。

◆船場太郎委員 今、お伺いしましたら3分の1に減ったと。3分の1になったか、えらい減ったなというふうに思いますけども、私は毛馬桜之宮公園のすぐ近くに住んでいるんですけども、しょっちゅう、この公園には行きます。行きますけども、そんな実感がないんですね。市長公館の裏にはひょうたん池というところがありましてね、そこにはホームレスの大邸宅がございまして前が池やからアヒルまで飼うてはるんですけども、アヒルを飼うていたり、猫を飼うていたり、犬を飼うているわ、鶏も飼うてはりますな。今、いろんな動物の病気が心配されますんで、その辺も感染のことが大変心配なんですけども、ただ、市民の目から見れば、何かほんまにやっとんのかいな、物足りないなというふうなところが本心ではないかなというふうに思います。

 公園側としては、きょう来てもらってえらい申しわけないんですけども、撤去勧告の方をやっていただいているとは思うんですけども、ちょっと優し過ぎるの違うかなと思うんですね。健福局側の方はこれも優しさ一本ですわ。「どないでっか、お体の方は大丈夫でっか」というふうなことで、「もし、よかったら支援センターへ入ってくれまへんか」というふうなことで、いろんな優しさがあろうかと思うんですけども、公園側はちょっと強気に出なあかんの違いまっか。

 物事にはあめとむちというのがありましてね、やくざの取り立てでもそうやて聞いていますよ。1人の方は「あほんだら、ぼけ」と、こう言うやつがおったら、横で「まあ、まあ」と言うのがおって、このバランスでうまいこと取り立てを成功させているというふうなところがありますんでね、ですから、ちょっと公園さん、ゆとりとみどり振興局の方は少し厳しさがあってもいいんではないかなというふうな気がいたします。今後、公園の適正化に向けて一刻も早く解決できるように何とか対策をとってもらいたいと思いますが、その辺はいかがですか。

◎角谷ゆとりとみどり振興局総務部管理課長 現在、自立の支援等に関する施策と連携を図りつつ、指導・勧告を行っております。しかし、撤去に応じない場合は法的措置を見据えて毅然とした態度で臨み、一日も早い公園の適正化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いします。

◆船場太郎委員 法的措置を見据えて毅然とした態度で挑みますというふうなお答えはいただけませんかな。今、言うてくれはった。えらいすんまへん。それ聞こえへんかった、今。それがなかったら何にもならへんな思うてね。どうもありがとうございました。そうでっか。しかし、法的措置を見据えて毅然とした態度で挑みますと言うてくれはったんやったら、何かいつでも強制撤去にもかかれるんではないかなというふうな気もします。そういう意味で真剣に取り組んでくれはるということで、これは大変に力強いお答えで評価させていただきたいと思います。

 

 ただ、問題は追い出したらええちゅうもんやないです。やっぱり追い出した以上は、その受け皿というものが必要でございまして、先日、実調でお伺いしました舞洲の自立支援センター舞洲1・2でございますけども、ここもすべてが新しくて、食事も栄養バランスを考えて何か3食温かい食事が出るというような。ふろも毎日、石けんもあって、いつでも入れるというふうなこと。それから病気もなったとき、その医療体制も整えていますよというふうなことでございますけども、よかったらここへも入ってみたいなというふうな感じでございます。

 ただ、こういう自立支援センターがあるということは、ほかの市の人には絶対に言わんようにしときなはれや、これ。みんな、この自立支援センターを目がけてぎょうさん来はったら、えらいこっちゃなと思いますんで、その点、ちょっとないしょでやらせといてもらいたいなと思います。

 職業訓練もやり、支援センターとしては前よりもかなり充実しているというふうには思います。ただ、ホームレスから生活保護を受けはる可能性、これは3年前にも言ったんですけども、入所者をふやすと生活保護がふえると。これまでに自立支援センターに入った人で生活保護につながった人はどれほどおりますか。

◎坂本健康福祉局生活福祉部ホームレス自立支援課長 お答えいたします。

 平成12年度に3カ所の自立支援センターを整備し、先般、本委員会で実地調査していただきました自立支援センターの舞洲1並びに舞洲2を整備し、18年1月より運営開始をいたしました。これにより現在の入所総定員は490となっています。

 自立支援センターは就労による自立を目的とした施設でございますが、入所後に病気が判明したときなど、やむを得ず入院する人や心身の状況により長期にわたる生活訓練などが必要な場合には、生活保護施設に入所する方がおられます。

 委員お尋ねの自立支援センター入所者が生活保護により退所した人でございますけれども、平成12年度からこの18年2月末までの退所者の中で累計では2,892人が退所し、うち入院とかあるいは生活保護施設などによって退所した方は255人、8.8となっております。以上でございます。

◆船場太郎委員 その辺の数字かなとは思いますけどもね、本当にお困りの方には最後のセイフティーネットでございます生活保護というふうなこともありかなとは思いますけども。とにかく一生懸命に頑張っていただいて自立していただく。これが一番大切なことだとは思うんですけども、この自立支援センターを卒業しはってもまた再野宿になる可能性もかなりあろうかと思いますんで、その分、しっかりフォローとそれからサポートというものをやっていただきたいなと思います。また、同時にいろいろと支援をして、それで仕事をして、アパート住まいもして、やっと立ち直ってくれはったかなと思ったら、ちょっとした何かのきっかけで、もうしんどい。やっぱりやめや、こんなの、仕事するよか生活保護の方が楽やというふうなことになる可能性もあるんではないかなと思います。その辺はそうならないように、しっかりと取り組んでもらわなければいけないわけでございますけれども、その辺はどうですか。

◎坂本健康福祉局生活福祉部ホームレス自立支援課長 お答えいたします。

 15年度の予算委員会におきましても、委員より自立が長続きするようにはフォローとサポートが必要であるという御指摘をいただいたところでございます。自立支援センターを就労により退所した人に対するフォローとサポートを強化するために、16年度よりアフターケア事業として自立支援センターにアフターケアスタッフを配置し、職場や自宅を定期的に訪問したり、電話や手紙などで連絡をとるなど職場定着指導や安定した生活が維持できるように取り組んでおります。自立支援センターでは入所中に個々の状況を把握し、就職に向けた相談指導を行っていることから、アフターケアにおいても生活相談機能や職業相談機能を活用しているところでございます。

 また、就職した人が地域社会での生活に、より円滑にかつ早期に移行が図れますよう昨年12月に近隣の民間住居を借り、自立支援センターの個室型の分室、いわゆるサテライトを設置しているところでございます。このような支援をいたしました、結果として再野宿に至ってしまった場合には再度、自立支援センターへの入所も勧め、自己の能力を再度活用し、就労自立に向けた支援を行ってまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

◆船場太郎委員 自立支援センター舞洲ができましたことを契機に1人でも本当に社会復帰してもらえるように、また、生活保護に頼るというふうなことがないように、しっかりと進めていただきたいと思います。

 本当に福祉というのは、困っている方にとっては本当にありがたい事業でございます。福祉の大切なことはよく理解いたしておりますけれども、しかし、福祉を受ける人も、また福祉に携わる方も、いま一度、そうした原点に戻って考えていただきたい。福祉というものは決してお金もうけではありませんよというふうに認識していただきたいと思います。

 とにかくいろいろ申し述べましたが、生活保護とホームレスというのは何となくお互いにつつき合っているといいますか、つながっている部分があるような気もいたしますんで、きめ細かい福祉に対する考え方が必要ではないかなと思います。以上で終わります。