【 平成18年3月定例会常任委員会(文教経済・通常予算)-0317日−05号 】

P.154 ◆ 足高將司委員

また来年度、平成18年度予算では、子どもの安全指導員が、これ11名増員されたの非常にありがたいんです。52名体制となります。警察官OBのノウハウを生かした巡回・自主警備等の充実を図られることでございます。

 ところでこの子どもの安全指導員ですけれども、巡回の対象校が小学校と養護教育諸学校となっているんですね。どういうわけかその幼稚園が対象になっていなかったんです。教育委員会にお聞きしますと、何で入ってへんのか言うたら、幼稚園は保護者が確実に送り迎えする、施設も比較的小規模で細部まで教職員の目が行き届くから、一定の安全は確保されているということでございました。

 実は昨年の1213日に、私も井上先生も田中先生も、それから江川先生も同じように子供のことをお伺いいたしました。僕はそのときにもできたら幼稚園も見にいってあげてねと、こう言ったんですけれども全然見にいってくれなくて、どこがやりはったかいうたら、これ経営企画室と市民局が見はったところなんですね。

 予算書とかいろいろなところでこの間からの委員会でお話出ていますけれども、18年度から地域の安全対策のため約200名の職員が区役所に再配置されると。その業務は安全対策業務なんですけれども、幼稚園とか保育所の巡回というのが入っています。これ総務局から資料いただいたんですけれども、総務局やないですね。経営企画室ですね。地域安全に対する基本的な業務、小公園の巡視・点検ね、これ公園とかその辺の安全点検とか不法投棄、野宿生活者対策とか、道路の巡視、道路が壊れていないか、放置自転車がないか、放棄自転車がないか、違反広告物がないか、不法投棄がないかと。その次に幼稚園・保育所等の施設周辺警戒、交通安全に関する業務、安全なまちづくりに向けた地域との連携、こういう形で入っているんですね。

 本来僕はこの幼稚園は教育の対象でございますから、やっぱり教育委員会がおやりにならんとおかしいんではないかなと思うんですね。聞くとすみ分けやっています、すみ分けというのは、教育委員会は小学校までですと。地域安全対策業務の方は保育園と幼稚園を入れていますから、そこですみ分けをしているというんやけれども、もともと最初の説明で幼稚園はお母さん方が送り迎えするから要りませんというところが実際のところは、安全指導員さんは朝の送り迎えのところなんかどこも行ってはりませんねん。途中行ってはるだけでしょう。理屈が通ってけえへんと思う。まして幼稚園の先生、保育園の先生、保育所内の先生はほとんど女性でしょう。男の人やったら管理作業員さんがいてはるだけ違いますか。まだ小学校内やったら男の先生もようさんいてはるけれどもね、やっぱり教育委員会としてここのところは問題ありませんか。一遍ちょっと教えてください。

◎吉田教育委員会事務局指導部首席指導主事 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、幼稚園の安全確保は大変重要であると認識しております。教育委員会としまして、さらなる幼稚園の安全確保に向けまして、これまでも作成してまいりました各園の実態に応じた安全(防犯)対策マニュアルをさらに充実させ、全教職員が協力して安全確保に努めますとともに、子どもの安全指導員を活用いたしまして、防犯訓練に対する支援を一層強めるなど、さらなる取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、区役所に配置される地域の安全対策等を業務といたします職員の幼稚園へのかかわりにつきましても関係局と十分に連携を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

◆永井博委員 5月11日から世界バラ会議が開催されると。今の答弁では、3月下旬に実行委員会を設立する。ちょっと5月11日には間に合いませんね。しかしそれは結構ですけれど、じゃそれのPRをどのようにしていくのかということが問われると思うんです。経済界に頼って何もかんもしてくれるならよろしいけれど、市民が中心になってやる以上は、やはり主体性を行政が持っていくのか、あるいは本当に市民が中心となったそういう運動を展開していくのか、これしっかりと議論していただきたいと思います。

 ところで、靱公園を取り巻く改修計画をちょっとお尋ねしたいと思うんですが、バラ園を初めとしてテニスコートの再整備、あるいは老朽化した樹木等、靱公園開設後50年が経過しましたから、東園全体を対象にした大改修・再整備になったと実感いたしております。私を含めて地元の地域住民は新しくなる公園を楽しみにしております。心待ちにいたしております。

 御存じのとおり、問題が発生して変化が起こり始めました。御承知のとおりのアンツーカーテニスコートの全面廃止の要望、逆にその存続の要望という相矛盾する両方の市民の要望がございました。後ほど申し上げたいと思っておりますが、ホームレスの行政代執行の問題もございました。一方では明るいまちの話題もありまして、工事の完成を見越してかどうかはわかりませんけれど、最近公園の周辺でしゃれたパン屋さんができてえらい人気ですし、レストランも開店が見られまして、公園の周りにはにぎわいが見られることがいろいろあります。

 少々雰囲気が変わってきたように私は感じておりますけれど、ゆとりとみどり振興局さんはどう感じておられるか知りませんけれども、申し上げたような靱公園の問題や変化の影響かと思われますが、この公園に対する新聞報道ですね、たびたび重なってまいりましたので、市民、また区民の関心は確実に高まってきております。

 我がまちの公園を貴重な財産と認識され、その価値を再認識されたと私は私の肌で感じております。と申し上げますのも、たびたび申し上げますようにことしがいわゆる開園50周年の節目の年を迎えておりますから、何か記念になることができないかなと、こういうことを二、三の方々に打診いたしましたところ、50周年の記念イベントの計画を検討しているということを伺いました。どんなことを相談されているのかお答え願いたいと思います

◎田中ゆとりとみどり振興局緑化推進部公園企画課長 お答えいたします。

 委員御指摘のように、靱公園の再整備には、多くの市民の皆さんが期待されておられます。開園50周年記念イベントの開催につきましても、まちづくり、郷土史、自然などの分野で活躍されている市民が積極的に参加され、実行委員会が結成されました。さらに公園事務所や区役所の職員も実行委員会に加わりまして、市民と行政が協働した体制ができ上がり、イベントの開催に向けた準備が進んでおります。

 イベントの具体の内容といたしましては、靱公園及び周辺のエリアにおきまして、公園を考えるトークライブ、また靱公園とバラをテーマとした手づくりファッションショー、また地元中学によるブラスバンドの演奏、そして茶道を楽しみながら、静かに桜をめでる花見会、そして靱公園の昆虫や植物を観察する自然探索会、そして記念植樹などが考えられております。子供からお年寄りまで周辺にお住まいの方だけでなく、広く市民の皆様に参加いただける内容が考えられております。

 開催時期につきましては、靱公園の再整備工事がこの3月末に完成いたしますので、それに合わせまして4月の上旬に開催する予定と聞いております。折しもこのときには、開催中の第23回全国都市緑化おおさかフェアの中で、市内一円に展開しておりますまちなか会場の一つとしてこの靱公園も位置づけておりまして、フェアの会場におきましてもPRしてまいります。イベントを開催することによりまして、一新した靱公園においてこれまでの50年という長い年月、親しまれてまいりました靱公園の今後のありようにつきまして、市民の皆さんが楽しみながら考えていただく機会になればよいというふうに考えております。

◆永井博委員 今、御答弁ございました靱公園の50周年記念のイベント、これは私どもも大変楽しみにいたしております。ただ、申し上げたいことは、1回の一過性のイベントで終わりにされるのか。できれば毎年定期的に開催できないものかなということを打診させていただきたいと思います。今、御検討いただいている方々はあくまでも市民が中心のイベントでございますから、あくまでも市民がその気にならないと実行できないことはわかっておりますが、これは一つ強力なてこ入れをしていただきたいと思います。

 ちょっと脱線しますけれど、例えば札幌の雪祭り、あるいは札幌よさこいソーラン祭り、これは全国的に有名になってまいりました。連続してやっていますから、私も雪祭りは見ておりませんけれど、よさこいソーラン祭りは見せていただきました。この計画・実行を果たされているのは、やっぱり市民が積極的に行動に移されているからだと、こういうことも伺っております。このような大々的なイベントの開催までとは言いませんけれども、市民が関心の的となった靱公園のネームバリューですね、これをさらに高めていただきたいと、こういうことで1回だけの打ち上げ花火では終わらせないで、行政側もできる限りのフォローをしてもらいたいというふうに考えますけれども、担当窓口の意欲的な御答弁を期待いたしております。

◎田中ゆとりとみどり振興局緑化推進部公園企画課長 お答えいたします。

 靱公園の東園につきましては、開設後50年が経過し、老朽化してきたことから全面的な再整備を進めてきたところであります。今回の整備におきまして、市民の皆さんの要望により、多目的広場の整備を行ったところでございますけれども、早速この広場を活用したイベントが企画されたことは大変喜ばしいことだというふうに思っております。

 このような取り組みが新しく生まれ変わりました靱公園におきまして、さらに引き続き開催されることとなりましたら、本当にすばらしいことであるというふうに思っておりまして、本市といたしましても公園を管理運営する立場から積極的に協力してまいりたいというふうに考えております。

◆永井博委員 結びにゆとりとみどり振興局長マニフェストを見せていただきました。マネジメント改革で民間委託により効率的な運営が予測される大公園の管理について、平成20年度より順次公募による指定管理者制度を導入すると、こういうふうに記載されております。公園管理が効率的になされるのは結構なことでありますし、大変私どもも期待感を持っております。

 しかし、若干の不安もあります。大公園の管理を単純に導入されますと、収益性とか、あるいは合理性を重視する商業ベースに落ち込んで、市民の利用、いわゆる利用者軽視の公園になってはいかないかなということを心配いたしております。

 先ほど申し上げましたような、市民中心のイベントが定例的に開催されるようになりましたら、地域の市民が支える、いわば公園文化活動が発揮できていくのかな。やっぱり事前にしっかりと議論をされて、このような活動が盛り上がっていけるような、そういう管理運営の方法を実施してもらいたいというふうにも考えております。ほかにも大阪城公園・鶴見緑地・長居公園等、特色のある大公園がありますが、大公園の指定管理者制度の導入に当たっては、今後十分な検討をしていただき、それぞれの公園の特色を生かして、市民利用に配慮された方法をお願いしたいと思いますけれども、局長さんの御見解を伺いたいと思います。

◎中村ゆとりとみどり振興局長 大公園の指定管理者制度につきましては、ゆとりとみどり振興局長マニフェストにありますとおり、平成20年度から順次導入することといたしております。その目的は、市民サービスのより一層の向上を図るとともに、管理の効率化を図ることでございます。

 委員御指摘のように、大公園は市民のさまざまなレクリエーションの場となりますとともに、災害時には広域避難場所として機能するなど、安全で快適な市民生活に大きな役割を果たしております。

 指定管理者制度の導入に当たりましては、このような大公園の機能を十分に発揮できる管理運営になりますように、所要の措置を講じ、市民の皆さんに安心して利用していただける公園としてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

◆永井博委員 期待いたしております。

 続いて、1月30日に靱公園、大阪城公園での野宿者に対する行政代執行に関連して若干お尋ねしたいと思います。

 今回の代執行に当たったのは、ゆとりとみどり振興局だけで、全庁的な取り組みになってなかったんではないか。ホームレス問題の解決には、市長直轄で局を横断して機能的に働く組織や制度が必要で、縦割り行政では限界だと、こういうふうにも言われております。

 確かに平成11年に市長を本部長とする野宿生活者対策推進本部を立ち上げております。指揮命令系統まで取り決めていただいております。今回の代執行では、機能していなかったんではないかなというふうに私は考えます。

 推進本部ではてきぱきと役割を果たしていくことが最も大切な私は使命であると思いますけれども、現場職員が新聞報道で悪評を受けるようなことになるのは私は大問題だと思います。現時点でどういうふうに考えておられるのか、お伺いします。

◎千坂ゆとりとみどり振興局総務部公園施設管理担当課長 お答えいたします。

 今回の行政代執行につきましては、ゆとりとみどり振興局が公園管理者として、その法的手続を進める一方で、健康福祉局、建設局、中央区役所・西区役所、関係部局との調整を図りつつ進めてまいりました。

 具体的に申し上げますと、大阪城仮設一時避難所の開設期間の延長と入所枠の拡大、自立支援施設・救護施設等への入所、周辺道路への拡散防止のための巡回監視パトロール、行政代執行事前・事後における支援体制の確保などでございます。

 行政代執行自体は公園管理を所管するゆとりとみどり振興局が主体となり行いましたが、野宿生活者に対する諸施策に関しましては、このように野宿生活者対策推進本部のもと、関係各局と連携を図り、全庁的な取り組みの中で行ってまいりました。以上でございます。

◆永井博委員 今の御答弁では、市民は余り理解されていないと思います。そういう舞台裏のあなた方の御苦労いうものは余り感じていないと思います。

 そこで私の単純な判断で申し上げますと、地方自治体の公園管理規定を判断いたしましたら、長い期間を野宿するならば、これは不法占拠であると。一方では、公園を住所とする転居届を受理せよと言われますけれども、これを新聞報道で見た市民は、全くあきれかえっております。こんな実態を市民・区民に説明したときに、皆さんが納得されるか。私は納得されないと思います。ゆとりとみどり振興局の方ではどういうふうに判断されていますか。

◎千坂ゆとりとみどり振興局総務部公園施設管理担当課長 お答えいたします。

 今回の扇町公園におきます転居届不受理処分取消請求訴訟では、公園での住民登録を認める判決が出されましたが、私どもは住所認定問題と不法占拠とは別問題であると考えております。言うまでもなく、テント設置は都市公園法に違反する行為であることから、野宿生活者に対しては違法行為の自覚と自主撤去を求めるなど、今後ともより積極的に公園の適正な利用確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

◆永井博委員 こういう公の委員会の質問でこんなことを申し上げるのは、少々ナンセンスやと言われるかわかりませんけれど、最近の裁判所の判断というのは、全く理解できないことがいろいろあります。地方裁判所でこういう判決が出たから、高等裁判所はそんなことないよと言われる方がおられるかもわかりませんけれど、同じ判決をされるかもわかりませんし、最高裁までいって同じような判決が出るかもわからんなというような、まことにもって厳しい社会背景があるようにも思うわけです。法的な感覚だけで物を言うもんじゃないと言われるかもわかりませんけれど、我々は常識的に判断をするからこういうことを申し上げるわけでございます。

 もう一点お伺いしますけれど、ホームレス対策の中核施設として自立支援センターを位置づけておられますけれど、もともと集団生活を苦手といたしておりますホームレスが自立支援センターに入りたがらない、こういうふうにも伺っております。東京都では国の補助事業ではなくて、東京都の単費でアパート借り上げ方式をしておると、こういうふうに伺っております。別に東京都のことを言ってもらう必要はございませんけれど、今後この効果的なホームレス対策をどういうふうに考えていこうとされているのか、ハード面で問題点がいろいろあるのかと思いますけれど、ひとつお答え願いたいと思います。

◎梶原健康福祉局生活福祉部ホームレス自立支援事業担当課長 お答えいたします。

 平成15年に実施されました全国の実態調査におきまして、およそ6割の野宿生活者の方が就労への意欲を示しておられます。本市では、平成16年に策定いたしました野宿生活者の自立の支援等に関する実施計画におきまして、自立支援センターを野宿生活者の自立を総合的に支援いたしますための中核施設と位置づけまして、生活支援や就労支援に向けた各種支援を実施いたしております。野宿生活者がみずからの意思で安定した生活を営めるよう努めております。

 自立支援センターにつきましては、本年1月に開設させていただきました自立支援センター舞洲1でおおむね1カ月の間、安定した生活のもと、健康の回復を図っていただくということとともに、個々の状況の把握を的確に行いまして、それぞれの方に適した支援プログラムを策定いたしました。その後、他の自立支援センターにおきまして就職に向けて就労訓練、あるいは就労活動を進めていただきまして、就労による速やかな自立を図ってまいります。

 また、少人数住居での集団生活を経験していただくということによりまして、より円滑な社会生活への移行が図れますように、自立支援センターのサテライトを設置いたしますとともに、入所者が就労退所した後におきましても再野宿というふうにならないように、自立支援センターにおきまして、アフターケア事業として生活相談、就労相談等を実施するなど、自立の各段階に応じた支援を行ってまいります。

 国におきましては、平成19年1月に全国の実態調査を行った上で、ホームレスの自立の支援に関する基本方針の見直しを行うこととされております。これを踏まえまして、本市といたしましても新たな実施計画の策定に向けて検討する予定にいたしております。

 今後ともより一層の野宿生活者の自立支援を図りまして、野宿生活者問題の解決に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

◆永井博委員 時間が迫ってまいりましたけれども、この間の実地調査で大阪城の公園を見せていただいて、随分とブルーテントが減ったなと思っております。ゆとりとみどり振興局の皆さんが御苦労いただいているということに対しては感謝いたしておりますけれども、今御答弁ございましたように、次は19年1月に実態調査に入るということですので、これに注目しておきたいと思います。

 最後に、ホームレスの問題の複雑な課題を一日も早いこと解決に向けて短期で集中的に対応していただく計画を進めていただきたいと思いますけれども、局長の決意を伺いたいと思います。

◎中村ゆとりとみどり振興局長 本市におきましては、平成11年7月に市長を本部長とする大阪市野宿生活者対策推進本部を設置し、野宿生活者問題を全庁的な課題と位置づけ、当局といたしましても局と事業所が一体となり、公園の適正管理に取り組んでまいりました。その結果、市内の公園におけるテント・小屋がけ数につきましては、平成12年8月のピーク時に2,593存在しましたが、平成18年2月末現在では851件となっており、約3分の1に減少いたしております。

 しかしながら、今なお公園のテント・小屋がけにつきましては、子供が安心して遊べない、市民の憩いの場所として利用できないなど、市民の苦情も多数寄せられております。このような状況にかんがみ、当局といたしましては、今後とも自立の支援等に関する諸施策との連携を図りつつ、より一層公園の適正な管理に努めるため、法的措置も見据えた毅然とした態度で取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。