【 平成18年3月定例会常任委員会(財政総務・通常予算)-0316日−04号 】

◆金沢一博委員 

 次に、雇用施策推進基金事業、これが18年度、19年度あるわけですけれども、昨年の3月に総額30億円で大阪市雇用施策推進基金が設置されました。この基金は、雇用のセーフティーネットの役割を果たしてきたこれまでの国の緊急地域雇用創出特別基金事業が平成16年度で終了したことから、雇用施策における安定した財源として創意工夫に基づいた雇用施策の推進を図る資金に充てる、このために設置されたものでございます。

 本市の今、厳しい、また続いております雇用・失業情勢に対応して、この雇用施策推進基金を有効に活用していくということは非常に重要であると考えておりますが、どのような観点で基金を活用しようとしているのかお伺いいたします。

◎望月市民局市民生活振興部雇用・勤労施策室長 お答え申し上げます。

 雇用施策推進基金の有効活用を図りますため、昨年秋に大阪市雇用施策推進基金充当事業要綱を定めまして、本市の厳しい雇用・失業情勢にかんがみ、創意工夫に基づいた雇用施策を推進し、効果的かつ重点的に雇用施策に取り組む事業を実施することとしたところでございます。特に、有効求人倍率が上昇しているにもかかわらず、厳しい雇用・失業情勢にあります若年者、高齢者、障害者など、就職に向けた支援が必要な人に対しまして、この基金事業を活用しまして少しでも就職の機会が提供できますよう、工夫しながら取り組んでまいりたいと考えております。

 基金充当の対象となります具体的な事業でありますが、国の緊急地域雇用創出特別基金事業として認定されました事業のうち、平成17年度雇用関連事業として重点政策枠事業として実施し継続して実施いたします事業、また、企業支援など新たに雇用の創出が図られます事業、就職に向けた支援が必要な人を新たに雇用するなど雇用・就業機会の創出を図りますための事業、大阪雇用対策会議で確認されました雇用・就労支援プログラムの具体化を図ります事業、若年者の就業を支援するための事業、その他雇用施策の推進に寄与する事業としたところでございます。

◆金沢一博委員 雇用推進のこの基金なんですけれども、今いただいた資料を見ていきますと、局なり区役所で企画されている事業があげられているんです。いろいろ工夫されているとは思うんですけれども、雇用の創出という視点から見たときに、どうも事業にはばらつきがあるように思われます。例えばその例として挙げますと、区のマップやガイドブックの作成事業、こういったことが挙げられていまして、これは確かに使用できる要綱では基準を満たしているんかもわからないんですけれども、新規雇用の人件費比率が低く、雇用を創出するという基金の本来の目的が十分生かされていないようなところがあるように思われます。この基金をやはりその趣旨どおり十分活用して、局や区などにおいて必要な事業が進み、しかも市民の雇用につながるような取り組みが推進されなければと思っております。

 せっかくこの基金を活用して雇用創出の事業を実施するわけですから、市内5カ所で今実施しております無料職業相談所等に相談に来られている方々をこれらの事業に結びつけるなど、さまざまな工夫をしていただきたいと思うんですけれども、これらの仕組みについてどのようにお考えでしょうか。

◎田代市民局市民生活振興部雇用担当課長 お答えいたします。

 本市の各就業支援機関では、日ごろから職業相談を受けている求職者に対し求人内容を紹介しておりますが、それぞれの就業支援機関が十分に連携を図りながら、希望者を求人側に誘導し、できる限り円滑に雇用に結びつくような仕組みづくりが必要であると考えております。したがいまして、基金を活用した事業の実施に当たりましては、事業実施課や事業の受託者が事業の内容に応じて、本市の無料職業紹介所「しごと情報ひろば」や、母と子の共励会無料職業紹介所、高齢者無料職業紹介所、大阪ホームレス就業支援センターなどに求人募集を行うこととしており、また、本市ホームページにも求人情報を掲載し、広く無料職業紹介所等の利用の周知に努めてまいりますので、よろしくお願いします。