165-参-予算委員会-1号 平成18年10月11日

 

平成十八年十月十一日(水曜日)

   午前九時開会

  本日の会議に付した案件

○理事補欠選任の件

○国政調査に関する件

○政府参考人の出席要求に関する件

○参考人の出席要求に関する件

○予算の執行状況に関する調査

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○国務大臣(柳澤伯夫君) これは言わずもがなのことを申したかもしれませんが、経済政策の実体を扱う責任ある、まあ責任を取った行政をしていくためには、やはりかなり経済が順調に回っているときにもそこに一定程度の失業というものが摩擦的に生ずるということがあり得るわけでありまして、そういう意味で日本の場合にその摩擦的な失業、回避できないところの摩擦的な失業というのはどの程度かということを一応踏まえて考えませんと、我々が目標とするレベルというものについて誤った判断をする、あるいは政策を考える場合にも必ずしも適切な政策になり得ない、そういうようなものを考えるところにいざなわれていく、こういうことは避けたいという意味で私は申したのでございます。

 

○広野ただし君 今でも二百七十万人の人が完全失業だと、こういう事態で、さらにニートと言われる人たちが六十万から八十万いるわけですね。ホームレス、まあ失業が根本だと思いますが、ホームレスの人たちが二万五千人ぐらいいると。こういうことですから、やはり先ほど申しましたように、失業は家族崩壊をもたらし、地域の方にも大変な影響をもたらすと、治安の問題にもかかわると、こういうことですから、やはり失業問題しっかりとやっていきませんと美しい国なんてとてもじゃないけどできないと、こう思います。総理、いかがですか。

 

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このニート、フリーターの問題は、言わばこの社会が不安化しないためにも重要な問題であります。ニート、フリーターが増えていくということは、将来この格差が開いていくということにもなっていくわけでございますので、我々、このニート、フリーターと言われる人たちに対して対策を打っていかなければならないと思います。

 このため、ジョブカフェやハローワークによるきめ細かな就業・就職支援を行うなど、フリーター二十五万人常用雇用化プランを推進をしてまいります。また、ニート等の若者を対象とした若者自立塾や地域若者サポートステーションを設置をしたりと、そういう取組を進め、またさらに、言わば年長のフリーターと言われている、就職氷河期に就職の機会を逸した人たちが再就職の機会を得ることができるように、中途採用に道を開くべく努力をしていきたいと思います。