129-衆-運輸委員会-5号 平成06年06月03日
平成六年六月三日(金曜日)
午前十時開議
本日の会議に付した案件
特定都市鉄道整備促進特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二九号)
航空法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東運輸局神奈川陸運支局の自動車検査登
録事務所の設置に関し承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)
道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣提出第五〇号)
油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案(内閣提出第六九号)
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○緒方委員 それでは関連質問をさしていただきます。
今回、特待法では民鉄なりあるいは第三セクターなどに対する対策が具体的に実行されるわけでありますが、実は大都市の地下鉄におきましても同じように建設費の高騰などで大変厳しい状況にあるわけでありまして、これらに対してもやはり具体的な助成措置などが必要ではないかということであります。きょうは時間がありませんので、端的に質問いたしたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず、建設省、いらっしゃいますね。鉄道事業法第六十一条の問題でありますが、事業法では、道路下に地下鉄施設をつくり、これを活用することが−道路下はあくまでも道路として使う、管理するということになっておりますけれども、地下鉄のコンコースとかそういうところでは制約がなくて、道路だけが制約されているということになりますが、膨大なお金を投入しながら実際にはホームレスのねぐらになっているというようなところもありまして、利用者からはいろいろな苦情も出ているわけでございます。
したがって、このために建設省としては、鉄道事業法六十一条の地下施設内の占用許可条件を緩和をして、資産として有効活用できるような措置をぜひしていただきたいというのが一つ。二つ目に、変電所なりあるいは出入口などについても当然配慮すべきではないか。それから三つ目に、工事が大変おくれているわけでありますが、審査手続の簡素化といいますか、そういうものもぜひすべきではないかというふうに思いますが、以上、三点についてお答えをいただきたいと思います。
○吉井説明員 お答えいたします。
改めて申し上げるのも恐縮でございますが、先生ただいまも御指摘のとおり、道路は本来、自動車、歩行革等の一般交通の用に供するための施設でございまして、その占用につきましては、本来の機能を阻害しない範囲内で認めるというふうなのが法律の建前になっております。しかしながら、特に都市内におきましては、道路は収容空間としても非常に貴重でございまして、公益性の高い施設等につきましては積極的に占用を認めておるところでございます。
鉄道につきましては、先生御指摘のとおり、鉄道事業法六十一条におきまして、原則として「道路に敷設してはならない。」というふうになってございますが、現実には大都市の市街地などにおきましては道路への敷設を認めておりまして、現に建設中の地下鉄におきましては大部分の線路が道路の下に埋設されているところでございます。私どもも地下の有効な利用について検討していきたいと思っておるところでございます。
ただ、現在、都市部におきましては道路の地下というのは非常に高密度に利用されてございまして、電気、ガス、上水道のほか、地下駐車場でございますとか、立体交差等のためにもいろいろな利用計画がございます。現在、東京都内の例えば直轄国道百五十キロについて見ますと、延べ五千四百キロもの管路が埋まっております。一キロ当たりに三十六キロ埋まっているというようなことでございまして、私どもとしては、地下鉄も含めてでございますが、道路の地下の総合的な利用計画を立てまして、資産として有効に活用していく必要があると考えております。
特に御指摘のございました変電所、出入り口等でございますが、そういうふうにかなり高密度に利用しておりまして、かつ有限な貴重な資源でございますので、できる限り必要最小限に限りたいということで、変電所等のように道路の外に設置することが可能なものにつきましては基本的には外で手当てしていただく。あるいは出入り口の場合にはちょっと違った観点でございますが、歩道が実際問題としてかなり狭くなることになりますので、そのような機能を阻害しないようにというふうなことでやっていただいておるところでございます。ただ、現実には周囲に土地を求めることが著しく困難な場合が多うございまして、認めている場合も多数あるところでございます。
三点目の許可手続の簡素化でございますが、鉄道事業に関しましては、鉄道事業法六十一条のほか、鉄道事業本体の、運輸大臣の許可でございますとか都市計画の手続とか、さまざまな手続がございまして、鉄道事業者の方はそれを同時並行的に進めていらっしゃるのが多うございますが、私どもの審査手続におきましても、他の手続に比べましておくれることのないよう審査の迅速な実施に努めてこれまでもやってきたつもりでございますが、今後とも努めていきたいと思っておる次第でございます。