122-衆-国際平和協力等に関する…-6号 平成03年11月21日

 

平成三年十一月二十一日(木曜日)

    午前十時六分開議

 

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する

 法律案(内閣提出、第百二十一回国会閣法第五

 号)

 国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改

 正する法律案(内閣提出、第百二十一回国会閣

 法第六号)

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○上原委員 まあ、きょうはそれがテーマでありませんので、一応の考え方だけお伺いをしておきますが、少し注文というとあるいは御無礼かもしれませんが、これまでの歴代の我が国の首相、総理の日米首脳会談というのは、必ず軍事的なオーバーコミットメントを押しつけられるとかあるいは背負うとか、そういうことが非常にあるわけですね、私たちの立場から見るとね。少なくとも、もう第二次世界大戦後の冷戦構造が崩壊をして新しい国際社会秩序になっているわけですから、その中ではやっぱり日本の平和主義というか経済主義というか、そういう面をもっと日米間でも強調していく、日本の役割というものを国際的にも担っていくということが私は大事だと思うのですね。

 今ブッシュ大統領が、これはまあ我々政治家としても非常に見習うべきことだと思うのだが、湾岸戦争で凱旋将軍みたいに一時は九〇%以上の人気があったわけでしょう。だが、わずか一年足らずで今どうなっていますか、国内における米大統領の人気というのは。地位というか社会的あるいは政治的な影響力というのは。なぜそれだけ低下したかというのは、やはりアメリカの今ホームレスの問題にしても経済の景気の問題にしても、余りにも軍事大国になったがゆえにそうなってきているのです。これはソ連だってしかり。その面では日本の政治というか、国際的進路というか指針というものは、それは皆さんは自民党政治がよかった、やれ日米安保があったからそうなったんだと言うが、それだけじゃないですよ、それは。やはり憲法の理念というのが国民的に定着をして、社会党が絶えず憲法理念をチェックしたから、皆さんも先取りするところは先取りをして今日の日本の社会的、経済的地位を私は築いたと思うんだね。その意味では私は、宮澤総理に新しく日本のリーダーとして期待するとするならば、アメリカにもやっぱり、あなた方の国家運営、政治のあり方、余りにも軍事にオーバーコミットしたがゆえにこうなったんだ、そのツケを日本に求めてもだめだということは、しっかりこの際ブッシュさんが来られるときには注文をつけるべきだ。

 そのことについての決意を伺っておきたいと思います。

 

○宮澤内閣総理大臣 先ほどのお尋ねに対しまして、私は日米両国が価値観を共通にしておりますのでということをお答え申し上げました。いわゆる日米安保関係は我が国の安全にとって極めて大切なものでございますけれども、しかしそのような体制が可能であるのは、基本的に両国が価値観を同じくしているということがあってこそであるというふうに私は考えておりまして、上原委員の御指摘のことはよく留意をいたします。