55-衆-建設委員会-3号 昭和42年03月29日

 

昭和四十二年三月二十九日(水曜日)

   午前十時四十一分開議

 

 

本日の会議に付した案件

 建設行政の基本施策に関する件

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○北側委員 いまお聞きしまして、四十三年からはこれは一応計画した、こういうことです。しかし二百七十万戸ということは、やはりこれは計画を立てて民間に四百万戸、公営が、政府施策が二百七十万戸。大体二百七十万でも政府施策は私は現在の状況からすると少ないということが言えるのじゃないかと思うのです。ただ経済性、いろいろな問題がありますので、政府もそのようにやっておられるかわかりませんが、しかしそのいわゆる二百七十万戸も、いま言われたとおりもし改良のほうで九万できないようでは、二百七十万戸にするためにはそれは一種なり二種なりへ入れていかなければならぬ。そこら辺の考えは、いま聞きますと、初めは二百七十万と言われた、そういう点が私はどうも不安を感じるわけなんです、正直いって。いまの住宅事情は、先ほど申しましたとおりいわゆる都市近郊、ここに住まわれる方は非常に困っておられる。その困り方も普通の困り方ではないように思うのです。住宅問題でいざこざがあるのは日本じゅうさがすともう数限りないほど私も耳にしております。そのことは皆さん御存じだと思うのです。これに対してはやはり政府は確固たる信念で対処せぬといけない。中途はんぱな、できるかできないかわからないというようなことでは困ると思うのです。そういう点をひとつしっかり改めていただきたいと思うのです。

 次にお聞きしたいことは、この政府施策の二百七十万戸、これを見てみますと、公営住宅が改良を含めて五十二万戸、このようになっております。ということは、二百七十万戸のうちのわずか一九・二%がいわゆる公営である。大都市周辺における低所得者、これはもう公団いわゆる公庫に入れない、高家賃ですから。どうしてもやはり安い公営住宅に申し込みをするわけですが、これはもう宝くじ並み、このような計画で、はたしてこの五十二万戸の公営住宅で、大都市周辺におるところの住宅に困った困窮者がこの五カ年計画で一世帯一住宅という名目のもとに入れるのかどうかというところに私は非常に疑問を持つわけです。そういう点についての考え方をひとつ御答弁願いたいと思うんです。

 

○西村国務大臣 五十二万戸でございまして、いま言いましたように、改良住宅九万戸を引きまして、四十三万戸になるわけでございます。局長は非常に正直なことを言いましたので、実はスラムクリアランスはここにも申し述べられないように、住宅を建てるのには非常な手間が要るわけであります。いま大阪の釜ケ崎一生懸命やっております最中でございます。でき得ればそれはぜひ私はやり遂げたいというあれは持っておりますが、局長はいまの進捗状態の困難さを考えまして、非常に正直なところを言ったんであろうと思いますが、ぜひ努力をいたしたい、かように思っています。

 それからもう一つ、そのあとの残された四十三万戸の振り分けでございまするが、なるべく低所得者の方々に早く供給すべきではないかということも、これは十分わかります。したがいまして、実は、計画を昨年やったばかりでございまして、少し様子を見ましてから、また先生の御指摘のようなことがひどく感じられれば、それはその一種、二種の変更を考え直してもいいんじゃないか、私はそう考えるんですが、計画はスタートしたばかりでありまして、ことしはようやく二年目でございますから、低所得者には早く住宅を与えなさい。こういう御要望につきましては、十分私たちも注意をいたしてまいりたい、かように考えておりますが、なお詳しいことがありましたら、局長から御答弁をさせます。

 

○北側委員 あくまでも計画当初ででも、五カ年計画でもう本年度は二年度目です。もう二割は、すでに一年度は過ぎたわけです。また、住宅事情のたいへんなことはすでに御存じであると思うんです。そういう点から、いろいろな答申案、そういういろいろな問題で考えておられることはよくわかっておるんですが、もう少し、諸外国と比べて日本の住宅建設、これを見ますと、私は非常に公営関係が低いように思うんです。そういう点、何とか政府のほうで公営をふやして、そうして事実五カ年たっても、いまの現状では、大都市周辺のあのアパート、いろいろなそういう劣悪な住宅に住むところの人たちは、そういうところへはとてもかわれない。これはだれが見ても間違いないところだと思うんです。そういう点で、もっと政府のほうで公営に力を入れるような、そのような対策をひとつ考えてもらいたいと思うんです。

 また、本年度の予算、これを見ていきますと、建設省関係のみの政府施策の住宅は三十四万戸、このようになっております。そうして公団、公庫、この住宅の分類を見てみますと、非常に私はふしぎな感じがするわけなんです。と申しますのは、持ち家政策を政府で推進なされておられる、そういう関係かもわかりませんが、住宅の建設というものはあくまでも国民の要望に沿って、そうしてそこに経済性をにらみ合わせて建設すべきである、このように私はいままで考えておったわけです。ところが、申し込み実態を公団側で見てみますと、大体賃貸住宅が一〇〇としますと、分譲は三か四、現在こういう申し込み状況です。ところが、建設される予算を見ますと、ここに四十二年度は四千戸、このようになっております。また、これが公庫住宅のほうに見ましても、分譲が三千戸、賃貸が千戸、このようになっております。この比率が、国民の要望は先ほども言いましたとおり、あくまでも入居しやすい、そういうところを望んでおるわけです。にもかかわらず、このような予算が計上されるということについては、どうしても私は納得いかぬわけです。それについてひとつ御答弁願いたいと思います。