66-衆-地方行政委員会-4号 昭和46年09月23日

 

昭和四十六年九月二十三日(木曜日)

    午前十時三十二分開議

 

本日の会議に付した案件

 参考人出頭要求に関する件

 警察に関する件(新東京国際空港の建設に伴う第二次代執行の警備に関する問題等)

 地方財政に関する件

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○吉田(之)委員 

 そこで、最後に竹入委員長の事件でございますけれども、まずお伺いいたしたいことは、今日全国指名手配中の人たちが何人おるのか、その指名手配中の人物に対してどのような手配がなされているのか。たまたま今度の矢島某についてはどのような措置がなされておったのか。これが質問の一つであります。

 それからいま一つは、各党の党首に対しては警察が護衛をしているはずでございます。当日竹入委員長の身辺は護衛されておったのかどうか、護衛されておったにもかかわらずこの種の事件が起こったということはやむを得ないことだったのかどうか、という二点について御質問をいたします。

 

○高松説明員 現在全国で指名手配をされておる者の数は、毎年約一万二千というのが常時指名手配になっておる者の数でございます。これは次々につかまりましてそしてまた新たに手配が加わってまいりますので、大体こういう数になってまいるわけでございますが、昨四十五年中の数を見ますと、四十五年中一年間に各都道府県警察が指名手配をした被疑者の数は三万三千六百でございます。そのうち検挙いたしましたものは二万二千五百でございます。したがって、四十五年末の調べによりますと、一万一千百というのが残った指名手配の数に相なっております。

 指名手配の捜査につきましては、たとえば警視庁、大阪というふうなところでは地方課という課がございまして、これが分担をして追跡捜査をやっている、さらに各警察署その他を督励して追跡捜査をやっておるという形をとっておりますし、その他の府県におきましてもそういう係がございまして、その係が担当していろいろ捜査をやってまいっておる実情でございます。

 本件の四十六年六月七日に池袋で起きました殺人事件の指名手配につきましては、事件の直後翌六月八日に全国指名手配を警視庁で行なっております。そして主要な立ち回り先であります茅ケ崎の実父のところその他四カ所ばかりに捜査員を派遣して所在捜査をやり、それからさらに、おりました柳沢荘についても一カ月ばかりずっと張り込みを実施いたしております。それから全国的には十万枚の手配書をつくりましてこれを全国に配布し、特に本人が日雇い労務をやっていたということで大阪の愛隣地区を中心にしたところに約一万枚の指名手配書を配布し、これらによっていろいろさがしていたわけでございますが、結果的に見まして、本人は犯行の直後大阪に参っております。そして浪速区馬淵の三光荘アパートというアパートに長谷川誠という偽名を使って潜伏をしておったということで、本人を大阪において逮捕できなかった、発見できなかったということを私どもは非常に遺憾に存じておりますし、また今後こういう形のこういう指名手配、被疑者の追跡捜査というのは、かなり現実にはむずかしい問題でございますけれども、もっとこれが強力に行なわれるようにいろいろ仕組みを考えてまいりたい、そういう点に一段と努力をしてまいりたい、かように存じておる次第でございます。