[008/008] 120 - 参 - 地方行政委員会 - 9号
平成03年04月25日
○諫山博君 これだけの事実があるとすれば、警察が勝手に犯罪にならないと決めつけるのではなくて検察庁に送るべきだ、検察庁に判断をさせなければならない、私はこれを言っているんです。
次の事件です。
昨年の秋、西成警察署で大問題が起きました。あいりん地区の人たちが数百名あるいは千数百名警察署に押しかける暴動状態が発生しました。この原因をなす事件について聞きます。
私の調査によれば、芳賀という巡査長が山口組系暴力団員二人から合計千二百万円の現金、そのほかに腕時計、ゴルフ道具など八十七万円相当の物品、これを受け取りました。どうして暴力団員がこれほどたくさんの金や品物を巡査長に贈ったかというと、競馬場ののみ行為に目をつぶってもらいたい、あるいは情報を知らせてもらいたい、こういうことを頼んで、その見返りとして金や品物をもらった。この人が捕まったときにどう言ったかというと、警察の方が捕まえるようなことはさせぬと約束をしていた、約束に基づいて金を渡していたんだ、何でおれを捕まえるのか、こう言って暴力団員が開き直りました。これが西成警察署事件の発端をなしたわけです。
この事件では、警察官も贈賄した側も起訴されたようですけれども、そういう事実は間違いありませんか。
○政府委員(國松孝次君) おおむねそのとおりでございます。
なお、収賄金額は千二百万円でなく千百二十万円と聞いております。
○ 諫山博君 これが発端になって大騒ぎになりましたよね。放火も行われました。投石も行われました。たくさんの人がこの事件で逮捕されました。これは西成警察署に対する抗議行動として行われたわけです。暴力団から金をもらって暴力団の犯罪は見逃す、我々については小さな問題でもほじくり出して追及する、我慢ならぬ、これがみんなの心情だったようです。もう警察に我慢できない、こういう言い方がされております。この西成署に対する抗議行動で何名逮捕され、何名裁判にかけられましたか
○ ○政府委員(吉野準君) お答えいたします。
○ この事件で現行犯逮捕した人数は五十三名でございます。
○ ○諫山博君 裁判は。
○ ○説明員(但木敬一君) お尋ねの事件につきまして、逮捕中送致を受けた住民等の人数は十三名であるとの報告を大阪地検から受けております。その後調査したところを合わせますと、現在までに起訴された人員は六名でありまして、起訴された者のうち三名は公務執行妨害、一名は公務執行妨害及び銃砲刀剣類所持等取締法違反でそれぞれ公判請求に、一名は暴行により、一名は銃砲刀剣類所持等取締法違反によりそれぞれ略式請求になったものと承知しております。