数字が示す緊急事態ー西成労働福祉センター把握数

下のグラフは、西成労働福祉センターが平日の早朝、センター一階寄り場とセンター周辺で現金求人に来ているものから求人数を聞き取り、月別に集計したものをグラフ化したものである。

1991(平成3)年4月から本年5月までの月別の推移が良くわかるが、1995(平成7)年2月、3月と求人数が跳ね上がっているのは、「阪神・淡路大震災」の影響である。

その影響は年々薄まっていることが、グラフから読み取れる。本年は消費税が引き上げられたことや、他の経済要因も考えれば釜ヶ崎に仕事が増えるとは考えづらい。94年の水準に達するかどうかもあやぶまれている。

「バブル経済」崩壊後の92(平成4)年10月には、市更相が行った『応急援護資金の貸し付けの取り扱いをきっかけとして』、『あいりん騒動発生』している。(市更相事業概要・参考資料・年表による)

本年も、震災の影響で仕事がある程度回復した後の、落ち込みの初年度ということができる。

震災後の仕事増を期待して、各地から人が集まっていることをも考えれば、92年の再現も心配される事態ではあるまいか。