現代思想 4月号 第24号 197441日 青土社

特集=アナキズム-自由と破壊と攻撃と
ユートピストの肖像18世紀フランスにおける革命の幻視者たち 植田祐次
 序-ユートピア哲学の土壌/特命の哲学者モレリ/啓蒙された無神論者ドン・デシャン/『共和制に関する断章』の著者サン=ジェスト/総裁政府期の老ユートピスト レティフ・ド・ラ・ブルトンヌ
千年王国と否定の論理-イギリス革命に於けるアナキズム運動の原初形態 田村秀夫
 革命思想としての千年王国思想/ セクト型千年王国思想/Ⅲ 千年王国への二つの道/Ⅳ セクト型民衆運動の分裂と挫折
二月革命とプルードン-自由と権威の対抗をめぐって
 所有論における自由と権威/ 国家・革命論における自由と権威-ルイ・ブランとの比較から
バクーニンとマルクス-第一インターナショナルにおける論争を中心として 土方直史
大杉栄と現代-秋山清/「隠岐騒動」の原型・半沢弘/イエスのアナキズム・笠原芳光/ユダヤ教とアナキズム-ヤーコブ・フランクをめぐって 高尾利数
ロシヤ・アナキズム運動の精神-『放浪の民』から『大審問官』まで 川崎浹
地方人民の創造力に帰れ-レーニンへの書簡・クロポトキン 原口遼訳
現代の予言者-ブーバー、ランダウアー、レイン 大沢正道
まえせつ/社会と国家/狂気と科学
ネオ-アナキズム-政治から倫理へ ジョージ・ウドコック 中村健二訳
anarchosの光芒-フランス革命と民衆の闘い
シュティルナーとヘス-自由・結社・共同体およびその実現をめぐって 片桐稔晴
1.ヘスのシュティルナー批判と反批判 2.自由の規定をめぐって 3.エゴイストの結社か、有機的共同体か 4.「国家の廃止」は不可避である
量的なものの支配 ラウル・ヴァネーゲム 江口幹訳 創造性・自発性・詩-ヴァネーゲムのこと 江口幹
編集後記


現代思想 第32巻 第6号 2004年 5月号 特集=アナーキズムは、201910月段階で出版社に在庫がある模様。

以下目次(1974年と違い、「アナキズム」ではなく「アナーキズム」と表記されている)

◎新しいアナーキストたち / デヴィッド・グレーバー (訳=安藤丈将+栗原康)
 グローバル化運動?/億万長者と道化師/アナーキーと平和/直接民主主義の実践/構想する政治/
◎反グローバル化運動におけるアナーキズム-「真のグローバル化」 を模索するアナーキストたちによせて / 田中ひかる
 はじめに/1.アナーキー、アナーキスト、アナキズム/2.再定義されるアナーキズム/3.「新しいアナーキスト」の登場/4.運動としてのアナーキズム/おわりに
◎「アナーキー」 あるいはその 「実践倫理」 の波長域 / 高祖岩三郎
 能書き/アナーキズムと「アナーキー」/「アナーキー」とマルクス主義/「アナーキー」な組織論は可能か?/最後に-「アメリカ」とアナーキー
◎アナーキズム的モーメント /森政稔
1.はじめに/2.アナーキズムのアイデンティティ・クライシス?/3.アナーキズム思想史の構成/解体/4.アナーキズム的なものの諸要素と「アナーキズム」の不可能性/5.プルードンのオリジナリティ6.おわりに:有限でかつ開かれた社会へ
◎テロリズムと代表制 二〇〇四年三月一一日から一四日までのスペイン / ジョン・ブラウン (訳=廣瀬純)

 

◎アナーキズム新論 / 平井玄
1.退屈なアナーキズム/2.新アナ・ボル論争へ?/3.マルチュードの技術-生物学的無底/未来としての19世紀
◎幸徳秋水のなかのアナーキズム 自由思想と大逆と / 山泉進
身体感覚的社会主義のゆくえ 大杉栄のアナーキズムと脱植民地主義の言説 / 梅森直之
 ポスト・植民地主義の言説としてのファシズム/革命の「味」/パリの便所/ウクライナの農民叛乱/アナーキズムと植民地主義/ファシズムの影/
◎社会的な権力に対抗する〈生〉 大正期アナーキズムの可能性をめぐって / 芹沢一也
0.はじめに/1.危機の時代/2.ふたつの民本主義/3.<人格>という規律の形式/4.力としての<生>
◎日本映画におけるアナーキズム試論 / 平沢剛
1.鈴木清順/2.見ることのアナーキズム/3.アナーキズム/テロリズム/
◎アナキズムとフェミニズムは似ている、性別は違うのでしょうが / 山の手緑
1.似ている/2.やっぱり似ている/3.違うところ/4.左翼/5.マルクス主義とフェミニズム/6.ネオリベの言論統制
◎新自由主義のアナーキー / 矢部史郎(聞き手-裏藪史朗)
◎街頭における自由の問題 / noiz
永い前置き:ネオアナキズム?/街頭における問題:街路は誰のものか/街頭における問題:街路占有をめぐる運動参加者間の争闘/街頭における問題:コードと自由
◎なぜか、そこに。 / 究極Q太郎
1.ラクダ/2.ライオン/
◎「衝動」 としてのアナキズム / 鹿島拾市
運動論的運動者――向井孝小論 対話と交流のためのノート3 / 道場親信
はじめに/1.現代社会とアナキズム「的」問題関心/2.向井孝の「暴力論ノート」/3.前史-第一次WRI4.第二次WRIと「暴力論ノート」/5.「運動論的運動」へ/69.11以降の暴力論